ジョブ理論のインタビューで深堀りすべき5つのコトと、間違いがちな3つのコト

ニーズを意識したビジネスを進めるうえで参考になるのが「ジョブ理論」です。顧客の要望や願望にフィットするサービスやプロダクトをつくるうえで非常に役立つ考え方であり、大企業も経営に取り入れています。

ジョブ理論では一般的に顧客のニーズを測定するため、実際に買ってくれそうな顧客に対してインタビューを敢行します。しかし記者でもライターでもない新規事業担当者としては、”顧客候補”にどのようにインタビューをすればいいのか、そして何を聞けばいいのか分からないことでしょう。

そこで今回はジョブ理論を実践する際にインタビューで聞くべきこと、そして質問する際に気を付けるべきことをご紹介します。

 

 

まずインタビューの際に気を付けるべきこと

ジョブ理論にもとづいて顧客にインタビューをする際、聞くべき内容はあらかじめ決まっています。以下の5項目について重点的に質問をしましょう。

 

1. 顧客になりうる方の願望や成し遂げたいこと

顧客のジョブそのものになります。より詳細にジョブを分析するために「どのような感情を得たいのか」「周りからどのように思われたいのか」「どのような機能があったらうれしいのか」と、詳細まで質問しましょう。

 

2. 困っていることや、解決したいこと

1番がプラスの価値を追求するニーズだったのに対して、こちらはマイナスを埋めるためのニーズになります。同じように感情的、社会的、機能的ジョブを分けながら質問しましょう。

 

3. 成し遂げたいことを阻んでいる障壁

ではどうして顧客はニーズを満たせないのでしょうか。その要因を具体的に聞き出しましょう。ビジネスチャンスは、そこにあります。

 

4. いま不完全なサービスやプロダクトを用いて解決を図っていないか

満足はできないながらも、しぶしぶハイアしている他社のサービスやプロダクトを把握することで、追加すべき機能や、つくるべき商材の性格が明確になります。

 

5. どのような機能があれば願望は叶うのか。その解決方法を得るためにはどのようなコストを払えるか

ではなぜ現状の商材では満足できないのか。逆にどのようなサービスがあれば使い続けてくれるのかを理解できます。また費用や時間など、顧客が犠牲にできるモノを知ることで、妥協点を論理的に導き出せるのです。

 

 

インタビューするときに気を付けること

インタビューをする際に素直に聞くことは大切ですが、なんでもうのみにしてしまうと、判断を誤ってしまう可能性もあります。また質問にバイアスがかかってしまい、客観的に声を聴けないこともあるでしょう。そこで以下の3点に気をつけながらインタビューを進めることをおすすめします。

 

1. 質問者の主観を込めない

やり取りをする際は主観を込めずに素直に質問をして、素直に言葉を受け取りましょう。「~だと思うのですが、~ですよね?」と自分の主観を交えた言葉を使うのはNGです。またインタビュイーの返事を曲解してはいけません。あくまで客観的なマインドを大切にしつつ、情報を収集しましょう。

 

2. 課題と問題の判断を誤る

1人の対象が課題に感じている課題が、その他大勢の問題ではない場合があります。多くの“顧客候補”にインタビューしマジョリティを知ることで1人の課題なのか、世の中の問題なのかを判断できますので、すべてのリアクションを鵜呑みにしてはいけません。

 

3. 顧客の現状の不満を見出せない

顧客が、嫌々ながら使っている代替品を冷静な眼で見極めることが重要です。他社の製品に感心してしまい、自社商材をブラッシュアップできない可能性もございます。例えば顧客が「今は○○を使っているが便利だと思う」と答えた際も「強いていうなら、あったらうれしい機能は?」と完全にニーズを満たせていない部分を探りましょう。

 

 

結果をもとにジョブを解決する商材をつくる

インタビューによって、解決できていないジョブを掴み、競合の製品の不備を知ることができます。また実際に話を聞くことで、ターゲットと提供価値のズレに気付くこともあるかもしれません。その際はあらためてビジネスモデルを設定し直すことが重要です。

ビジネスを成功させる前提条件として、顧客のニーズを最優先することが求められている時代だからこそ、開発前に必ずインタビューをしましょう。

顧客のリアクションをもとに商材を開発する際は「ジョブマップ」を用いることをおすすめします。あらためて感情的ジョブ社会的ジョブ機能的ジョブを設定し、顧客が商材を利用し続けてくれるサイクルを可視化するためのツールです。

ニーズやインサイトをチーム全体で簡単に共有できるほか、シート上にアウトプットすることで自らのビジネスのカタチを把握できます。インタビューをしてジョブマップを使うことで、ニーズから離れずに自社のサービスやプロダクトを構築しやすくなるのが特徴です。

BizMakeでは誰でも無料でジョブマップを作成できますので、ぜひお気軽に作成してください。

 

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