日本人向けのブレインストーミングのやり方!失敗する原因もご紹介

今やブレインストーミングは社内でのアイディアを創出するために、一般的な方法です。なんとなく言葉を知っていても、正しいやり方を熟知している方は少ないのではないでしょうか。

そこで今回はブレインストーミングについてやり方メリット禁止事項フロー、具体的なツールなどをご紹介。駆使できれば、一気にたくさんのアイディアが出てくる効率的な方法なので、ぜひご活用ください。

ブレインストーミングとは

ブレインストーミングとは、チームで一緒にアイディアを創出する方法です。アレックス・F・オズボーンが着想し、1955年ごろから人気が高まってきました。「いま抱えている問題を解決したい」「新たなビジネスアイディアを考えたい」など、あらゆるビジネスフェーズにおいて有効といえます。

会議の方法は極めてシンプル。あらゆる人間が集まり、1つの議題に対して考えうるアイディアを紙に書いて発表します。短時間でたくさんのビジネスアイディアが集まり、チーム内全体に気づきを与えられるばかりか、包括的な視点でプロジェクトを進められるようになるのがメリットの1つでしょう。

またあらゆる個性を持った人間がアイディアを持ち寄れるのも魅力的。1人では決して思い付かないようなアイディアが生まれることで、多角的にビジネスを見直せるようになります。

 

 

ブレインストーミングはなぜ失敗する?

ブレインストーミングには、禁止事項があります。
これらの禁止事項を犯してしまった場合、イノベーティブな案を潰してしまううえ非生産的な議論になってしまいますので、注意しましょう。

 

1. 質ではなく量が大切

ブレインストーミングは短時間ででたくさんの量のアイディアが出てくるのが魅力。だから質に重点を置く必要がありません。とにかく量を重視して議論を進めていきましょう。

 

2. 批判しない

「量」が大切なので、どのようなアイディアが出てきても構いません。だから批判しないようにしましょう。常に肯定的な視線で聞くことが大切です。

 

3. 普通ではない意見を大切にする

ブレインストーミングは自分以外のメンバーとともに進めていく議論なので、時には異常な意見が出てくるでしょう。それを咎めてはいけません。一見、馬鹿げたアイディアが事業を救う逆転の一手である可能性もあります。

 

 

ブレインストーミングのやり方は2種類ある

ブレインストーミングには制限を課す方法自由に書く方法の2つがあります。

自由に書く方法は「フリーライティング」といい、決められた時間で、出せるだけアイディアを出していきます。制限を課すのは「キュービング」という手法です。

1. 解決策を書く

2. 他のアイディアと比較する

3. 他のアイディアに関連づける

4. 他のアイディアを分析する

5. 他のアイディアを適用したうえでのアイディアを書く

6. 他のアイディアに賛成・反対したうえでアイディアを書く

の、6つのフェーズを順番に進める方法です。

 

 

ブレインストーミングのツール

ブレインストーミングと一言で言ってもさまざまな種類があります。ここでは3つの方法をご紹介しましょう。

 

1. 635メソッド

635メソッドは世界的に最も人気があるブレインストーミングの方法でしょう。

「6人で3つずつのアイディアを5分を使って考える」から635メソッドと呼ばれています。

先述した「キュービング」では、全6ラウンドからブレインストーミングを進めますので、計108つの異なるアイディアがたった30分で出てくるのです。

 

2. マインドマップ

メンバー紙にアイディアを書いた後にする作業です。

1つの大きなアイディアを軸にして枝を伸ばすように他のアイディアを紐づけていきます。似ているアイディアは同じ色の付箋で統一するなど、俯瞰的に見やすくすることで、より具体的かつ分かりやすくまとめられるでしょう。

 

3. リバース・ブレインストーミング

解決策の真逆の状況を考えることで逆説的に問題を解決していく方法です。

例えばあなたが雑貨店を営んでいて「集客率が悪い」という課題を抱えているとします。

客数を増やすためには「また来たくなるような店内にする」という解決策がある。リバース・ブレインストーミングでは「もう二度と来たくない」という内装を重視して、ブレインストーミングを進めていくのです。「照明が暗い」や「ホコリが舞っている」というアイディアが出るでしょう。逆説的に考えて「照明を明るくする」「空気清浄器を設置する」などの対策を考えられます。

 

4.ゴードン法

ゴードン法とはアーサー・D・リトル社のウィリアム・ゴードン氏が名付けた手法であり、広い発想でブレインストーミングをするために使える手法です。他のブレインストーミングの方法ではあらかじめメンバーにテーマが伝わりますが、ゴードン法ではテーマは司会者しか知りません。例えば「野菜の入ったハンバーガーを作る」といったテーマを司会者が知っている状態でメンバーには「ヘルシーなハンバーガーを作る」と知らせます。野菜に捉われずに発想ができるので、アイディアの幅が広がるのが魅力です。

 

5.希望点列挙法・欠点列挙法

この2つはとにかく常識にとらわれずにアイディアを列挙する方法として非常に効果的です。希望点列挙法の場合は実現可能かどうかはいったん置いて、非常識なものを含めてのアイディアを出していきます。

また欠点列挙法はテーマについてクレーマーになったつもりで欠点を指摘することで、商材の欠点を改善することを指します。それが結果的に新商品のアイディアにつながるのです。

 

6.シックス・ハット法

シックス・ハット法とは水平思考で有名なエドワード・デ・ボノ氏が提唱した理論です。1つのテーマについて客観的・直感的・肯定的・否定的・革新的・俯瞰的といった6種類の役割を置いて意見を言い合うことで固定概念を取り払えるほか、議論が進行しやすくなるのが特徴になります。

 

 

広い意見を集めるためのブレインストーミングのやり方

また、これ以外にステップラダー法というブレインストーミングの方法もあります。

初めから6人の参加者で議論を進めた場合、メンバーの積極性の差によって、発言回数に差が生まれるでしょう。多角的に議論できるのがブレインストーミングの魅力であるため、個々人に差が生まれてしまったら、本領を発揮できません。

そこでステップラダー法は威力を発揮します。1人ずつメンバーを増やすことによって、より多角的な議論ができるようになるのです。

 

  1. まずはブレストのテーマを別々に参加者に提示し、アイディアを記してもらう。
  2. 中心人物を2人選んで、持ち寄ったアイディアを討論してもらう。
  3. 一度議論をストップして、3人目のメンバーにアイディアを発表してもらい、再度議論をスタートする。
  4. 3人目と同じ流れで4人目、5人目と数を増やしていく。
  5. 最終的に全員のアイディア が揃ったところで優秀なアイディアを選出し、議論をまとめる。

 

ステップラダー法を用いれば、参加者全員のアイディアを並列的に考えられます。多角的にアイディアが出やすくなるので、生産的な議論ができるでしょう。

 

 

引っ込み思案な日本人向けのブレインストーミングのやり方

ブレインストーミングは基本的に議論によって意見を集める手法です。しかし欧米に比べて引っ込み思案な方が多い日本では、革新的なアイディアを思いついても手を挙げられないこともあるでしょう。
そこでブレインライティングという手法をご紹介します。ブレインライティングは紙に意見を書くことで進めるブレインストーミングです。

基本的には先述した635メソッドを用います。ただし好きに意見を出すのではなく、1人目から順番にアイディアを記した紙を回していき、前の人の意見を踏まえたうえで新しいアイディアを発案していくのです。声に出して発表しないので、参加者全員の意見を並列で受け止められるのがメリット。より幅広いアイディアを創出できます。

 

 

ただしいブレインストーミングのやり方でビジネスモデルを構築しよう!

ブレインストーミングでビジネスアイディアを構築したあとは実際にビジネスモデルを構築するフェーズに移りましょう。その際にお勧めしたいのはビジネスモデルキャンバスを利用する方法。自社のビジネスモデルを1枚の用紙で書き並べられるので、ステークホルダー全員に対して俯瞰的に説明できます。

BizMakeではWeb上で簡単にビジネスモデルキャンバスを作成可能。ブレインストーミングでできたビジネスアイディアをもとに、強固なビジネスモデルを構築しましょう。

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