BtoCのマーケティングとは?効果的な手法や購買プロセスなどを紹介

BtoC(Business to Customer)とは企業対個人の商取引を指す言葉です。B2Cと表記されることもあります。

ITの進化やIoT、AIの登場などにより、顧客の購買活動は変化しているのは確かです。そんななかBtoCのビジネスは以前よりも複雑で難易度が高いものになりました。

今回はBtoCのビジネスモデルを展開する企業に向けて、BtoBビジネスとの違い適したマーケティングの手法AIDMAからAISASやAISCEAS、DECAXへの転換などをご紹介します。

 

 

BtoCマーケティングとは?

BtoCマーケティングとは企業が個人に向けてサービスやプロダクトを売るプロセスと手法を指した言葉です。対して企業対企業のビジネスをBtoBといいます。BtoBマーケティングについては以下の記事からご覧ください。

ではBtoCのマーケティングはBtoBと比べて、どのような特徴があるのでしょうか。

 

 

BtoCとBtoBのマーケティングの違い

 

1. 購買までのスピードが速い

BtoBビジネスの場合、稟議をいくつも通さねばならないうえで、決裁権を持つキーマンの承諾を得て初めて、サービスやプロダクトの導入につながります。一方のBtoCは個人の顧客を満足させればすぐにでも導入してくれるので、商談成立までのスピードが速いのが特徴です。

 

2. 商材の価格が安い

BtoBは企業全体でその製品を購入することになるので、費用の幅が広がります。一方、個人では金額の上限が低くなるので、製品の価格も自然と下がるでしょう。

 

3. ロジカルだけではなくデザインが求められる

BtoBと違ってBtoCビジネスの場合は1人の顧客に認めてもらうことで、商談が成立しますので、より細かくターゲティングができます。その結果、商品のパッケージやストーリーなども細かく設定できるでしょう。だからこそ心に響くような商材を作らなければいけません。

 

 

BtoCのマーケティングの方法とは?

では具体的にどのようなマーケティング手法が有効なのでしょうか。適した方法をご紹介します。

 

1. マーケティングオートメーション(MA)を使ったマーケティング

マーケティングオートメーションとは、ホームページや資料請求、ブログ記事などでのユーザーの動きを分析し適したアクションを起こしてくれるツールです。詳しくは以下の記事をご覧ください。

消費者の行動パターンを把握しメルマガやSNS、リターゲティング広告などによるアプローチを最適化してくれるので、リードナーチャリングができます。見込み客を育成し、購買につなげるのも1つの手です。

 

2. SNSマーケティング

個人をターゲットにした情報を発信するうえでSNSは力を発揮します。記事がバズったりインフルエンサーを広告塔に使ったりすることで、時にコストをほとんどかけずに広告を打つことが可能です。若者をターゲットにするならInstagramやTicToc、中高齢層ならばFacebook、継続的にメルマガを送付するならLINEなど、顧客セグメントや状況とSNSの特性を照合しながら運用、PRをしましょう。

 

3. コンテンツマーケティング

コンテンツマーケティングとは、ブログ記事や動画などのコンテンツをペルソナに向けて発信することで、見込み客を獲得する手法です。年代問わず、現代では気になることがあればユーザーはすぐにネットで検索します。そこに良質なコンテンツがあり、商材の紹介ページまでの導線があれば、見込み客にサービスやプロダクトの存在をアピールできるでしょう。

 

 

AIDMAからAISAS、AISCEAS、DECAXへの転換

消費者の購買行動のメカニズムとして古くから提唱されてきたのがAIDMAでした。BtoCのビジネスにおいてAIDMAは欠かせないものとして各企業がマーケティング時に取り入れています。しかし誕生から100年以上が経った今テクノロジーの進化により顧客の行動は大幅に変わっています。では現代のビジネスにおいて、購買行動を表す言葉にはどのようなものがあるのでしょうか。

 

1. AIDMA

AIDMAとは1920年代にアメリカで生まれた、消費者心理に関する言葉です。「Attention(注意)」「Interest(興味)」「Desire(欲求)」「Memory(記憶)」「Action(購買)」という5段階のプロセスで、顧客が商材を知ってから購入するまでの流れを表しています。

長年にわたってBtoCのマーケティングの軸とされてきた言葉ですが、誕生してからおよそ100年が経った現在、通用しなくなっているといわれています。

 

2. AISAS

そこで代替として広告業界の雄・電通が生み出したのが「AISAS」です。「Attention(注意)」「Interest(興味)」まではAIDMAと同じですが、その後「Search(検索)」「Action(行動)」「Share(共有)」と続きます。ネットが発達した現在、人々は興味を持った瞬間に検索をします。その際に見るのは他人が用いたときのレビューが多いでしょう。手ごたえを感じたら実際に利用し、自身もまた結果をSNSやブログなどを用いて共有します。

 

3. AISCEAS

AISASの発展版として出現したのがAISCEASです。AISASの「Search(検索)」と「Action(行動)」の間に「Comparison(比較)」と「Examination(検討)」が入ります。今ではWeb上で製品やサービスの比較をするのが普通です。そのうえで検討してから「Action(行動)」に移ります。

 

4. DECAX

「Discovery(発見)」「Engage(関係)」「Check(確認)」「Action(行動)」「eXperience(体験・共有)」の4つから顧客の購買行動を描いた言葉です。以前であれば「Attention(注意)」だった部分が「Discovery(発見)」と顧客目線に変わっています。その後にプロダクトやサービスとの関係を築き、本当にニーズに合っていて信頼できるかどうかを確認します。その結果、購買しプロダクトやサービスを通して体験し、周囲にシェアするのです。

またこのほかSNS限定の顧客の購買心理プロセスを表した言葉に「SIPS」があります。これは「Sympathize(共感する)」「Identify(確認する)」「Participate(参加する)」「Share&Spread(共有・拡散する)」の4つの行動フェーズに分けられており「共感」を起こすためにしばしばインフルエンサーが用いられます。

インフルエンサーの影響力により1万人に情報が届き、その結果100人が拡散することで、新たな1万人に情報が届くという仕組みによって、大きな波及力が期待できるのです。

 

 

BtoCマーケティングの事前準備としてフレームワークを

BtoCのマーケティング手法を用いる際には、事前準備としてビジネスモデルを設計する必要があります。顧客のニーズに適応しているかを確認してビジネスモデルを設定してプロセスを設計し、サービスやプロダクトをリリースした後も継続的にアップデートをしながら商材をブラッシュアップしましょう。

BizMakeではジョブマップビジネスモデルキャンバスペルソナキャンバスなどBtoCを進める事前準備として有効なフレームワークをご用意しています。論理的に事業を成功に導くためにもぜひご活用ください。



 

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