
BtoB(B2B)マーケティングとは?概要や特徴、リード獲得の手法などを紹介!
BtoB(Business to Business)とは、企業対企業での取引を指す言葉です。
略語としてB2Bと表記されることもあります。以前はBtoBの商取引を進めるうえで、マーケティングは重視されておらず、むしろ営業力に力を注ぐ企業がほとんどでした。しかし、不確実かつ複雑化した現在のビジネスでは、戦略を練ってマーケティングを進めることが絶対条件になっています。
今回はBtoB(B2B)マーケティングの概要や特徴、気を付けるべきこと、具体的な手法、有効なフレームワークなどをご紹介します。気になる方はぜひご覧ください。
目次
BtoB(B2B)マーケティングの概要と特徴
BtoB(B2B)マーケティングとは、その名の通り企業対企業で商取引を進めるためのマーケティング戦略を指します。対個人であるBtoCとは違い、組織相手ならではの特徴があります。
1. 複数の担当者を納得させなければいけない
BtoBマーケティングをするうえで前提となるのは、乗り越えるべき関門がいくつかあるということです。たとえばあなたが「クリエイティブチームの業務効率化を促すツール」を販売しているとします。相手企業の制作チームに営業活動をして了承を得たとしても、決済権限がある部署を納得させなければいけません。また新たなツールを導入することで、社内フローが変わるとしたら、営業チームや開発チームの賛同を得る必要があります。売り上げをつくるためには複数の人間を納得させなければならず、ハードルが高まるのが特徴です。
2. 商談にコストやリソースがかかる
複数のチームや担当者を納得させる必要があるので、その分コストやリソースがかかるのも確かです。相手の会社内で進む稟議が通る時間を待たなければいけませんし、場合によっては何度もこちらから会社に足を運ぶ必要も生まれるでしょう。
3. 商材の金額は大きくなる
顧客の母体が大きい分、商材の金額も大きくなります。BtoCに比べてハイリスク・ハイリターンのモデルです。ただし後述しますが、現在、イニシャルコストを下げてランニングで収益を挙げるモデルが台頭しているのも確かです。
4. ストック商材の継続率が高い
企業内でサービスやプロダクトを導入すると社内のフローやシステムも変わります。社内全体に向けて使い方やメリットなどをレクチャーし、一から使い方を覚える必要があるので導入する側も時間や手間がかかるのです。一度導入してもらえれば競合への乗り換えのリスクが低いのもBtoBマーケティングの特徴になります。
BtoBマーケティングが必要になった理由
BtoBマーケティングは、旧来型のビジネスでは重要視されていませんでした。むしろ企業は商材を売るために営業力に注力していたといっていいでしょう。ではどうして現在になってマーケティングの重要性が高まったのでしょうか。
その背景にはITの発達があります。ネット環境がなかったころ、顧客は対面でしか商材を知ることができませんでした。飛び込み型の営業マンからおすすめや、知り合いの企業からの口コミ、オフラインの広告などでサービスやプロダクトの魅力をインプットしていたのです。
しかし現在ではネットが普及し、事前にリサーチができます。情報を収集して競合との比較ができるようになったので、従来型の飛び込み営業やテレアポなどの効果が薄くなりました。
またフロービジネスが廃れてストックビジネスが重要になったことも、マーケティングが大切になった理由の1つです。。次々に競合が現れ、類似的なサービスが生まれている現在、各企業は既存の顧客をいかにして保守し、ロイヤルカスタマーへと成長させるかに力を注いでいます。そのためには営業活動で見込み客を顧客にするだけではいけません。対面での営業をする前にターゲティングやセグメンテーションなど、ビジネス設計をしてマーケティング活動をする必要があるのです。
大切なのは「ストックで収益を挙げること」
概要と特徴の部分で「商材の単価が大きい」「ストック商材の継続率が高い」と記載しました。しかし現在はサブスクリプションの流行でも分かるように、イニシャルコストで収益化を図るスタイルではなくストックで低額の収益型が重要視されているのも確かです。
企業相手だからといってイニシャルコストを高めるのでは、営業部隊が余計に疲弊してしまいます。また確約された収益がない状態なので、リスクが高まるでしょう。だからこそ継続的に利益を挙げられるようなモデルを構築することが大切なのです。既存の顧客をいかにつくるか、そしていかに守っていくかが重要になってきます。
そのためにBtoBマーケティングでは見込み客を獲得して、低額(またはトライアルプラン)で自社の商材の顧客になってもらい、その後も時代の変遷に合わせてプロダクトやサービスの価値を高めていくことで、いかに解約率を下げるかを意識しなければいけません。
そのためのビジネス手法として大切なのが「リードナーチャリング」です。見込み客を顧客にし、信頼客、ロイヤルカスタマーへと成長させることで顧客を囲い込む手法になります。
そのためにはいかに多くの見込み客をゲットできるかが重要です。ではそもそものリードを獲得するための手法をご紹介しましょう。
まずは多くのリードを獲得することが大切!手法を紹介
1. コンテンツマーケティング(SEO)
ブログや動画などでWeb上から見込み客を集める手法がコンテンツマーケティングです。 もちろん闇雲にブログを更新してはいけません。事前に商材のターゲットを設定したうえで、興味を惹くコンテンツをつくり、商材の購入や資料請求などのページと結びつけることで質が高い見込み客を獲得できます。
2. SNS
FacebookやTwitter、LINE、InstagramなどのSNSは、一般的にBtoCの領域で力を発揮すると考えられています。しかしBtoBにおいても決裁権限を持つ担当者や事業部長などの「キーマン」に訴えかけることで効果を発揮します。各媒体の特性とターゲットを照合したうえで、使い分けましょう。
3. オンライン広告
資金に余裕がある場合、リスティング広告やリターゲティング広告、LPなどの広告を作成することで見込み客の獲得につながります。
4. ホワイトペーパー
商材の資料などをPDF化してブログ記事やホームページのTOPに掲載することも商談成立のために効果を発揮します。また見込み客がどれほど商材に興味を持っているのかを予測するうえで指標になるのもメリットです。
5. 展示会やセミナー
展示会やセミナーに出展することで相手の名刺を獲得できます。オンラインでのリード獲得に比べて数は少ないですが、対面からスタートできるのがメリットでしょう。少なからず商材に興味がある方の情報だけを集められます。
6. マーケティングオートメーション(MA)
マーケティングオートメーション(MA)とは見込み客の行動を追跡、分析することで各顧客に適したアクションを起こしてくれるツールになります。「ホームページ上のどのページを遷移したのか」「何%が資料請求をしたのか」「どのタイミングでメルマガを送れば効果につながるのか」などを分析したうえで最も効率的なアクションを起こせるのがメリットです。詳しくは以下の記事をご覧ください。
BtoBマーケティング効果を発揮するインサイドセールス
営業部門のなかでも、近年さまざまな企業が導入し成約率を高めるために機能しているのがインサイドセールス部門です。
インサイドセールスとはリモートで見込み客にアプローチをする仕事です。もともとは面積が広いアメリカで生まれました。メリットの1つとしては営業の仕事量を軽減することであり「働き方改革」が叫ばれる日本でも浸透してきました。
またインサイドセールスは商談の成約率上昇にも貢献します。現在、顧客はネットを使って事前に競合との比較や商材の評判を調べることができ、腰が重くなっています。そこでいきなり営業マンが商談を持ち掛けても慎重になってしまい、なかなか一発では成約できません。会社としては無駄なコストがかかってしまうのです。
インサイドセールスは見込み客に対してリモートで、商材の特徴やメリット、競合他社との比較などの簡単な情報を説くことで、顧客のロイヤリティはアップします。その状態で営業マンが最後のクロージングだけを担当することで、顧客の信頼感は自ずとアップし、それぞれの業務効率化にもつながるのです。
現在多くの企業がインサイドセールス部門を挟んでから営業マンによる商談につなげています。
BtoBマーケティングで有効なフレームワーク
BtoBのビジネスでもマーケティングは重要視されています。ITの盛り上がりによって複雑化した現代のビジネス営業力を磨くだけではいけません。マーケティングに力を入れることで、顧客の成約率アップにつながります。
マーケティングをするうえで重要なのは事前の準備です。BizMakeにはターゲットや提供価値を定める「ビジネスモデルキャンバス」や、顧客のニーズ、インサイトをロジカルに探し出すための「ジョブマップ」など、BtoBマーケティングに役立つフレームワークをご用意しておりますので、ぜひご活用ください。
