カップ焼きそば「ペヤング」の事例で紹介するSTP分析のやり方

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「ターゲットの設定」や「競合との差別化」はマーケティングの軸となります。自社の特徴はもちろん、周囲の分析までをしなければ利用してもらえるサービスやプロダクトはつくれません。STP分析は顧客に見合った商材を作ること、また競合との差別化を図ることを並列化して設定できるフレームワークです。

今回はカップ焼きそばの「ペヤング」を例に出して、STP分析の作成方法を解説していきましょう。

 

 

STP分析とは? どのようなメリットがある?

STP分析とは「セグメンテーション(Segmentation)」「ターゲティング(Targeting)」「ポジショニング(Positioning)」の3つの頭文字をとって名付けられたフレームワークです。セグメンテーションとターゲティングで、商材を売るための顧客を設定し、ポジショニングで競合との差別化を図ることで、マーケティングの前提を確立することができます。

詳しく知りたい方は以下の記事をご参考になさってください。

ではそれぞれの項目について軽くご紹介しましょう。

 

1. セグメンテーションSegmentation

まずは市場を細分化して、売るべき顧客を大まかに考えましょう。顧客のニーズや特徴、性格などから市場を細かく区切って、どの層に商材を売るかを決めていきます。

 

2. ターゲティングTargeting

セグメンテーションが終わったら、ターゲティングをします。細分化したいくつかのセグメントのなかから、売るべき顧客を絞っていきます。より細かくフォーカスすることで、狙うべきニーズを具体化しなければいけません。

 

3. ポジショニングPositioning

ただし、顧客のターゲットを決めても競合と被ってしまったら売れません。ポジショニングマップをつくって、競合の提供価値と差別化をしましょう。

 

 

なぜSTP分析が必要なのか

現在、STP分析が重要になっている理由、それは競合や新規参入者が増え、ニーズが多様化しているからです。大手でなくとも、新しいテクノロジーを取り入れた製品を作れるようになりました。また顧客はさまざまな背景をもって、商材を利用します。

そんななか、市場を絞らずにサービスやプロダクトを開発しても、顧客に支持されません。またポジションを決めなければ、競合とぶつかってしまいます。

多様化した現代では、「誰にでも受け入れられるサービス」ではなく「受け入れてもらえる層を選んだサービス」をつくる必要があるのです。

 

 

STPをペヤングの事例で解説

では、STP分析のつくり方をより分かりやすく解説するために、カップ焼きそばのペヤングを例に出して作成方法を解説しましょう。ペヤングは、まるか食品株式会社がリリースしているロングセラー食品です。

1973年の製造開始ののち製造・販売を続けますが、2014年には虫の死骸が混入するという事件が発生。しかし、その1年後に販売再開したのち、2017年には、日本食料新聞社制定「平成 28 年度食品ヒット大賞 優秀ヒット賞」を受賞するなど、見事に返り咲きました。

近年のペヤングの特徴は「話題性」をさらう商品が多いことです。例えば2018年の「超超超大盛GIGAMAX」は1パッケージで2,142キロカロリーもの大盛商品になっており、SNSでも話題になりました。そのほかにも激辛や金粉入りなど、発売再開の後は特に“色物”の製品を多く作っています。

ただし、他社にはできない突飛な商品を作れるのは、ソース焼きそばのロングセラー商品としての実績、基礎があるからでしょう。そのうえで、話題になる商品を製作することで、プレーンの商品の売れ行きも伸びる。良いサイクルが生まれているのです。

その点を踏まえて、ペヤングはどのようなターゲットに向けた商品なのか、そしてUFOや、一平ちゃんといった競合とどのようにポジショニングを分けているのか、見ていきましょう

 

1. セグメンテーションSegmentation

カップ焼きそばの市場はかなり広く、老若男女を問いません。なかでも年齢や性別、趣味・嗜好などでグループ分けしてみましょう。ここではペヤングを好むかどうかは、いったん置いておきます。

 

2. ターゲティングTargeting

セグメンテーションの結果を踏まえたうえで、ペヤングは突飛な製品をつくることで、特に若年層を狙っているのが分かります。また商材によっては、大盛のものも多く、女性というよりは男性にターゲティングしています。コアターゲットにしているのは若い男性で新しい物好きな方、また日常的にSNSを利用する方になるでしょう。分かりやすく例示すると「Youtuber」が挙がります。実際にペヤングの話題性がある商品は、Youtuberの動画のネタになることも多く、SNS上でもよくトレンドになります。リピーターになるというよりは、発売直後に拡散されて爆発的な売り上げを記録するのが、戦略のようです。

 

3. ポジショニングPositioning

競合と比較してみましょう。プレーンな商品で比較すると、日清食品の「UFO」と明星の「一平ちゃん 夜店の焼きそば」と同じく値段は193円(税別)です。量も誤差10グラムなので、ほぼ同じになります。ではラインナップで比較してみましょう。

UFOはとてもハイペースで新たなフレーバーをリリースしていますが、「花椒」や「わさび」などあくまで「美味しそう」と感じるような商品であり、ターゲット自体を広げているイメージです。

一平ちゃんは「マヨビーム」の決め台詞通り、マヨネーズにフォーカスしてフレーバーを広げています。「明太子」や「ツナマヨ」「ポン酢マヨ」など、やはり良い意味で万人受けしそうな製品展開を見せています。

両者に比べてペヤングのフレーバー展開は異質と言ってもいいでしょう。もちろん2,000キロカロリーオーバーの商品や、金粉入りなどのほか、「激辛シリーズ」など口にする人を狭めています。またパッケージデザインにも特徴があり、UFOや一平ちゃんが焼きそばの写真を入れているのに対して、ペヤングは焼きそばの素材をつかっていません。コラボする商品もUFOが「男梅」、一平ちゃんが「カラムーチョ」など菓子類なのに対して、ペヤングは「スカルプD」と一見して何の味かが分からない。味のクオリティというよりは、話題になるようなフレーバー開発に力を入れることで競合とのポジショニングをしていることが分かります。

 

 

ペヤングは他社との差別化に成功して、受け入れられた

ペヤングは競合に比べて、狭いターゲット層を相手に商品開発をしています。必然的にポジショニングにも特徴があり、不祥事があった後に受け入れられたのも独自のマーケティング戦略が功を奏した結果といっていいでしょう。

STP分析をすることで、作るべき商材のカタチがはっきりと見えてきます。リリース時にすでに競合がひしめいている場合でも、しっかりとセグメンテーション、ターゲティング、ポジショニングを考えることで、他社の商品が満たせていない顧客のニーズが見えてきますので、開発前の段階で、しっかりと設計をしましょう。

BizMakeでは、どなたでも無料でSTP分析を利用できます。これからマーケティングをはじめる方はもちろん、事業途中で商材を見直したい方もぜひご利用ください。

 


 

 

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