水問題を解決すべく新しい水インフラ「WOTA」をビジネスモデルキャンバスで分析

コロナウイルスが流行し始めてから、店内などに入る際にはアルコール消毒をするかと思います。
食事前にはおしぼりで手をふく、アルコール消毒をするだけでなく手を洗いたいといった方も多いのではないでしょうか。
ですが、わざわざトイレまで行って手を洗うのは面倒だという人も同様に多いかと思います。
そんな時に、水道がない場所でも水を利用することが出来たら便利ですよね。
今回は、そのような問題を解決した新しい水インフラの提供を行っているWOTAについて見ていきましょう。

 

 

WOTA」とは


引用:https://wota.co.jp/

水問題を解決すべく新しい水インフラ「WOTA BOX」や「WOSH」を開発しているスタートアップです。
「WOTA BOX」は、水道のない場所での水利用を実現する、ポータブル水再生処理プラントです。災害時でも、大自然の中でも、シャワーや手洗い、洗濯機などにつなげて、排水の98%以上を再利用可能にすることでいつでもどこでも、安心安全の水を使うことが可能になります。「WOSH」は、水道のない場所に設置できる新しい手洗いスタンドです。独自の水循環テクノロジーを利用して、最も効率的で安価な衛生対策である”手洗い”をいつでもどこでもできるようなサービスとなっています。

 

 

WOTAのビジネスモデルキャンバス

では、WOTAのビジネスモデルについて、ビジネスキャンバスを用いて整理してみましょう。

 

1.顧客セグメント

・コロナ禍でしっかりと手洗いで清潔にしたいお客様を持つ企業や施設
・SDGsに沿った環境に優しいことをしたい企業

水道のない場所でわざわざ水道を設置することなくどこでも自由に水利用したい企業や施設、SDGsに沿った環境に優しいことをしたい企業が挙げられます。
コロナ禍でしっかりと手洗いで清潔にしたい、アルコール消毒だけでは不安、べたべた感や汚れをしっかり落としたいがなどといったお客様は少なくありません。
近年、環境に優しいことを行う企業に投資をしたいといった投資家なども増えてきているためそういった面でも水の再利用などで環境に優しいことを行うことは企業にとってもメリットであり、環境に配慮した取り組みを行う企業が増えてきています。

 

2.提供価値

・水道のない場所での水利用を実現
・排水の98%以上を再利用可能にすることで節水することが出来る
・”手洗い”という効率的に安価な衛生対策をいつでもどこでも可能にする

「WOTA BOX」によって水道のない場所での水利用を実現することが出来ます。災害時でも、大自然の中でも、シャワーや手洗い、洗濯機などにつなげて、排水の98%以上を再利用可能にすることでいつでもどこでも、安心安全の水を使うことが可能となります。電源に繋げるだけでも利用することが可能です。
「WOSH」は、水道のない場所に設置できる、まったく新しい手洗いスタンドである。独自の水循環テクノロジーを利用して、最も効率的で安価な衛生対策である”手洗い”をいつでもどこでもできるようなサービスとなっています。
このように新しい水インフラの提供を実現していると言えます。

 

3.チャネル/販路

・発表会やイベントの開催
・有名企業との業務提携→メディアにも掲載
・防災用としての設置提案(避難施設など)

WOTAは、製品の発表会やイベントの開催も行っています。
タレントなどの出演によってメディアにも取り上げられることもあるため目にする機会が広がっています。
また、花王などの有名企業との業務提携によるメディア掲載もあります。
他には、防災用として避難施設に設置提案を行うなどして実際に利用してもらうための機会を創出しています。

 

4.顧客との関係

・水循環型手洗いスタンド「WOSH」の体験
・商業施設・都市公園・公共施設・自治会・行政が一体となるイベントの開催

WOSHにはキャスターがついていて、カラカラと押して移動することができるので、イベント会場に移動してお客様に体験してもらう機会も作っています。他にも、商業施設・都市公園・公共施設・自治会・行政が一体となる初めてのイベントを開催するなどして実際にWOTAの製品を利用してもらう機会を作ることで話題性を集めています。(「南町田グランバリーパーク みんなで学ぼうまちの防災2021」実施)

 

5.収益の流れ

・水循環型手洗いスタンド、ポータブル水再生プラント販売

WOTAでは、水循環型手洗いスタンド、ポータブル水再生プラント販売を行っています。

 

6.主要な資源

・水の再生利用に関する独自の水循環テクノロジー技術(製品の中で一定量の水だけで使える技術)
・WOTAが開発する「小規模分散型水循環システム」

水の再生利用に関する独自の水循環テクノロジー技術、WOTAが開発する「小規模分散型水循環システム」が挙げられます。
WOTAの製品はこれらの独自技術によって一定量の水を循環させ再利用することが出来ます。
そのため、大変環境に良い製品で昨今の環境の良い企業を応援する風潮に沿った製品であると言えます。

 

7.主要な活動

・水問題の解決に向けたサービス提供の推進
・独自技術を生かした「小規模分散型水循環システム」の開発
・水循環型手洗いスタンド、ポータブル水再生プラント販売、レンタル 

水問題の解決に向けたサービス提供の推進である、独自技術を生かした「小規模分散型水循環システム」の開発や水循環型手洗いスタンド、ポータブル水再生プラント販売、レンタルを行っています。

 

8.主要パートナー

・商船三井グループ
・花王

商船三井グループの旅客船等でのWOTA製品の活用といった商船三井グループとの事業連携を推進する他、「小規模分散型水循環システム」のプロダクト化および社会実装への取り組みを行っています。
また、花王との業務提携によって今後、アジアの水資源枯渇地域や国内災害時などにおける水場のない場所に、水循環型手洗いスタンド「WOSH(ウォッシュ)」を設置するとともに花王の衛生ノウハウの知見も活用し、小規模分散型水循環社会の実現に向けた実証実験をスタートしていく予定です。
さらに、花王は、長年培ってきた界面科学を中心とした本質研究に基づく洗浄・衛生分野の技術を活用し、WOTAの水処理自律制御プラットフォームを用いた機器のランニングコスト低減に寄与する専用ハンドソープの開発など、技術開発を進めることで自律分散型水循環システムの社会実装を加速していくとしています。

 

9.コスト構造

・「小規模分散型水循環システム」の開発費

WOTAの製品である「WOTA BOX」や「WOSH」などの「小規模分散型水循環システム」の開発費が主要なコストとして挙げられます。

 

 

コロナ禍で、より重要視されている感染対策「手洗い」への着目

電車やバスに乗った際やいろいろな場所に触った場合の手のベタベタ感がアルコールでは取れないという声も聞きます。もちろんそのべたべた感も手洗いによって解消することが出来ますが、実は、アルコールと手洗いの一番大きな違いは、ノロウイルスなどのノンエンベロープ型のウイルスにはアルコールが効かないという点です。そのため、WOTAの製品を利用しっかりと手洗いを行うことで今流行しているコロナウイルスだけでなく、ノロウイルスなどにも有効なのです。
ショッピングセンターで、食事を摂る際トイレまでわざわざ手洗いに行くのは面倒だと感じている人は一定数いるかと思います。そこでWOTAの製品を利用し、どこでも手軽に手洗いをすることが出来るようになることで清潔な状態で食事ができ、ウイルスの感染なども防ぐことに繋がっていくかと思います。

 

 

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