
予定のシェアで時間を有効活用!「TimeTree(タイムツリー)」をビジネスモデルキャンバスで解説
日々のスケジュール管理に皆さんは何を使っているでしょうか。個人的な予定は、手帳やカレンダーアプリ、仕事は仕事でグループウェアのカレンダー機能、という方も多いと思います。「TimeTree(タイムツリー)」は、そんなスケジュールを管理するためのアプリのひとつです。しかし、登録ユーザー数は2,500万を突破し、海外でも多くのユーザーに利用されています。その違いは何なのか?今回は、2015年のリリース以降ユーザ数を伸ばし続けるカレンダーシェアアプリ「TimeTree」について、ビジネスモデルキャンバスの9つの項目でまとめました。
目次
「TimeTree」のサービスとは?
TimeTree(タイムツリー)は、iOS/Android、Web対応のカレンダーシェアアプリです。
「スマの中の壁掛けカレンダー」をイメージして作られていて、家族や恋人、サークルや仕事のチームなど、相手や用途に応じて、簡単に予定を共有することができます。主な機能は以下の通りです。
1. カレンダーと予定の共有/カレンダーの複数保持
様々な相手や目的に応じて、複数のカレンダーで予定を管理・共有することができます。家の壁掛けカレンダーに家族それぞれが予定を書き込むように、相手の予定と自分の予定を重ね合わせて一つのカレンダーで見ることが可能です。
2. 予定ごとのメッセージや写真の投稿
各予定にチャットルームが設けられていて、コメントや画像の送信ができます。あるスケジュールについて、部署内で連絡しあうために使ったり、サークルのイベントの写真を共有するために使ったり、予定に紐づいた会話が出来るのが特徴です。
3. グループカレンダー内のタイムライン
新しい予定が登録されたり更新された時、その履歴が新着順で並びます。仕事で最新情報や報告をすぐ確認することができます。
「TimeTree」の特徴とは?
TimeTreeの特徴は、スケジュールに「相手がいる」ことに着目し、「相手との予定のシェア」に必要なことを徹底的に追及している点です。
最近は働き方が多様化し、ライフスタイルも人それぞれで、みんなが同じ時間を共有することは少なくなりました。夫婦でも各々働いて退勤時間が違ったり、恋人同士でも自分の時間も大切にしたかったり、時間のすれ違いが増えているように感じます。
そんな中、予定を合わせるのは面倒になりがちですが、TimeTreeのカレンダーの共有機能があれば、お互いの予定を共有することで相手の都合も分かり、スケジュール調整をスムーズに行うことが出来ます。また、予定に紐づいたチャット機能は、言った言わないを減らすことにつながり、コミュニケーションも円滑になるでしょう。
操作がスマホだけで完結している点も特徴です。PCの機能もありますが、あくまで使いたい人向けのため、スマホを使い慣れた若年層には受け入れられやすくなっています。また、直感的なUIであることで、IT慣れしていない中高年にも始めやすく、操作が簡単です。このような点が、グループウェアとしてのユーザ拡大につながっていると考えられます。
これらの特徴は、開発当初のアイデアがベースになっている点もありますが、リリース後のユーザへの徹底したヒアリングやサポートに依るところも大きいと感じます。リアルイベントも積極的に行っていて、ユーザから直接、アプリがどのように使われているのか、良い点、悪い点を丁寧ヒアリングし、サービス改善に活かしているようです。ユーザに寄り添い、近くあろうとする姿勢が、多くのユーザに愛されるアプリにつながっているのではないでしょうか。
TimeTreeのビジネスモデルキャンバス
1. 顧客セグメント
・時間のすれ違いが多い家族、恋人(スマホ慣れ+ITリテラシ:低い)
・広告主
・schedule機能追加開発したい会社
2. 提供価値
・お互いの予定を共有、スケジュール調整が簡単な共有機能
・予定に紐づいたチャット機能→ミスコミュニケーションなくし。
・スマホファースト+直感的なUI
・行動状況に合わせたターゲティング広告
・API連携(ユーザー数多いサービス)
3. チャネル/販路
・SNS
・リアル
・アプリ大賞
・マス広告
4. 顧客との関係
・スマホアプリだけどリアルの接点を大事にしたカスタマーサクセス
・2,000万以上が利用している安心感
・仲良い家族をイメージの芸能人起用
5. 収益の流れ
・広告収入
6. 主要な資源
・ボードメンバーの原体験&熱量
・学習データ
7. 主要な活動
・コアファン、ユーザーへの徹底したサービスヒアリング&サービス改善
8. 主要パートナー
・ユーザー
・広告主
9. コスト構造
・サービス開発・保守費
・広告・販促
