パンの定期便「パンフォーユー」をビジネスモデルキャンバスで分析

朝ごはんはパン派?ご飯派?という話題で盛り上がる経験、人生で一度はあったのではないでしょうか。
昨年には、福岡の行列が出来るパン屋さん人気ベーカリー「アマムダコタン」が東京・表参道に初上陸したということで話題となりました。
日本人といえばお米好きというイメージがありますが、パンの方が好きという人も多いですよね。(ちなみに、私もパン派です。)
そんな中、今までにはなかったパンのサブスクリプションサービスを運営している会社「パンフォーユー」をご存知でしょうか。

 

 

パンフォーユー」とは


引用:https://panforyou.jp/

パンフォーユーが提供するサービス「パンスク」は毎月、日本各地のパン屋さんから、焼きたてパンを冷凍してランダムにお届けしています。焼きたての味を全国へ届けるため、焼きたてのパンを独自技術でパン屋さん自身がいち早く冷凍することで、より一層焼きたての香りや味を楽しむことができます。その他にも、忙しいオフィスワーカーのための「パンフォーユーオフィス」やだれでもどこでも冷凍でストックするだけで、手軽にパンの販売ができるサービス「ゴーストベーカリー」、“冷凍×IT”で地域のパン屋さんのパンを提供しているOEMサービス「パンフォーユーBiz」の提供を行っています。
これらのようにパンに特化したサービスを提供し、パンが好きな人には本格的なパン屋さんの味を家庭で、地域のパン屋さんには販路や売り上げ拡大を提供しています。

 

 

パンフォーユーのビジネスモデルキャンバス

では、パンフォーユーのビジネスモデルについて、ビジネスキャンバスを用いて整理してみましょう。

 

1.顧客セグメント

・美味しいパンが食べたい消費者
・地域のパン屋さん

パンフォーユーは、日本各地の美味しいパンが食べたい人と販路を広げてより多くの人に自店のパンを食べてもらいたい地域のパン屋さんを繋げています。

 

2.提供価値

・焼き立てのおいしさを閉じ込めた冷凍パンを全国へ流通
・地域のパン屋さんと消費者を繋ぎ、パンを作る人、売る人、食べる人の三方よしを提供
・パン屋さんの販路を拡大し、売上向上 

パンフォーユーは、地域のパン屋さんと消費者を繋ぎ、パンを作る人、売る人、食べる人の三方よしを提供しており、地域の人からだけに親しまれているパン屋さんの販路拡大することでより多くの人にパンを食べてもらうことができ、売上向上をサポートしています。
地域のパン職人さんの手作りパンを、焼きたてのおいしさそのままにお届けするためにパンフォーユーでは国際特許出願中の独自技術でパンを冷凍しています。
パン屋さんの焼きたての状態を保ったまま冷凍しているため美味しさそのままでお届けすることを可能としています。

 

3.チャネル/販路

・カタログギフト(LOFT販売)
・ホームページ
・メディア

日本各地のパン屋さんの中から、選りすぐりのパン屋さんをまとめたカタログギフト「選べるパンのカタログギフト」をLOFTで販売しています。LOFTなどの有名なお店にカタログギフトを置くことで目に入り、多くの人にパンフォーユーのサービスを利用してもらう機会へとつながります。

 

4.顧客との関係

・選りすぐりのパン屋さんをまとめた「選べるパンのカタログギフト」からも好きなパンを選べる
・販売できていない地域にも販売することができる、ロス削減
・サブスクリプションサービス提供

焼きたてそのままのおいしさをキープした長期保存可能な冷凍パンが届くため、パン屋さんの美味しいパンを自宅で食べることが出来ます。また、サブスクリプションサービスで毎月全国各地のパンを食べることが出来、選りすぐりのパン屋さんをまとめた「選べるパンのカタログギフト」を販売し好きなパンを選ぶことも出来ます。
地域のパン屋さんは店頭販売が一般的ですがパンスクを利用して販路拡大、パンのロス削減、新たなパン開発などが可能になります。

 

5.収益の流れ

・冷凍パンお届けサービス(サブスクリプションサービス)
・パン販売事業者とパン屋をつなぐプラットフォーム運営
・パン屋サービス利用料

冷凍パンをお届けするサブスクリプションサービスやパン販売事業者とパン屋をつなぐプラットフォーム運営で収益をあげています。

 

6.主要な資源

・独自の冷凍技術
・独自開発システム「パンフォーユーモット」

美味しいパンを提供するのに欠かせない独自の冷凍技術によって、パン屋さんは特別な冷凍設備を持っていなくても日本各地全国の消費者に自店のパンを届けることが可能となっています。
また、パン屋さんの「パンを焼く」以外の作業を、効率化するため、独自開発のシステム「パンフォーユーモット」によって、発送スケジュール、食品表示、伝票作成などの業務を、一括管理しています。

 

7.主要な活動

・冷凍パンお届けサービス、パン販売事業者とパン屋をつなぐプラットフォーム運営など
・提携パン屋さんの拡大
・独自開発システム「パンフォーユーモット」の運用

冷凍パンをオフィスや家庭にお届けするサービスやパンを販売したい事業者とパン屋さんをつなぐプラットフォーム運営の他に、提携パン屋さんの拡大や独自開発システム「パンフォーユーモット」の運用をしています。
パンフォーユーモットとは、パン屋さんの「パンを焼く」以外の作業を、効率化するため、独自開発のシステムです。発送スケジュール、食品表示、伝票作成などの業務を、一括管理しています。
健康食品市場にも参入していて、冷凍で提供する”糖質15g以下”のオリジナルパンブランド「まいパン」も2022年3月25日(金)より開始しています。
今後の活動としては、糖質制限以外の展開も予定しており健康食品の視点でのパンの提供も行うことで、健康志向の人などより多くの人にサービスを提供していくでしょう。

 

8.主要パートナー

・提携パン屋さん
・物流会社
・フローズンエコノミーラボ

美味しいパンを消費者に提供するのに欠かせない提携パン屋さんや、その美味しいパンを品質高いままお届けする物流会社が挙げられます。
また、パンフォーユーは、冷凍品の新価値創出のための事業体「フローズンエコノミーラボ」を設立しました。
フローズンエコノミーラボは、冷凍品のもつマイナスイメージを払拭するために、食品の冷凍に関する正しい認知の拡大と、フードロス削減などサステナブルな暮らしにつながるイメージを訴求します。そして、冷凍食品が流通しやすい環境づくりを構築することで、「フローズンエコノミー」がもつ可能性を最大化し、落ち込む日本経済への寄与を目指しています。

 

9.コスト構造

・自社システム、冷凍設備運営費
・配送費 

発送スケジュール、食品表示、伝票作成などの業務を、一括管理する自社独自のシステム「パンフォーユーモット」や冷凍設備の運営費、冷凍パンの配送費がコストとして挙げられます。

 

 

今後の新たな消費者の拡大や価値提供の実現

パンフォーユーは、“糖質15g以下”のオリジナル冷凍パンブランド「まいパン」を、本日2022年3月25日(金)より開始しました。
この糖質15g以下のパンである「まいパン」は、パン専用のオリジナルミックス粉から、パン屋さん向けのレシピまで、パンフォーユーが開発したそうです。
パン屋さん向けに作り上げたオリジナルミックス粉は、通常使用されるパンのミックス粉よりも糖質の量を減らすことができ、通常のパンに近い味わいを保ちながら糖質を制限することを達成しています。また、個人のパン屋さんでも扱いやすいため、個人のパン屋さんにとっても様々な商品の実現が可能となったのではないでしょうか。
今後の活動としては、パンの種類も増やし、糖質制限を考える健康志向がある人とつながりのあるジムや健康食品などの企業とパートナーシップを結び、販売の拡大を目指していきます。また、今後は糖質制限以外の展開も予定しているためより多くの人にパンフォーユーのサービスを提供する機会に繋がっていくと思います。

 

 

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