
“推し”を応援できる次世代クレジットカード「ナッジ」をビジネスモデルキャンバスで分析
近年、好きなアイドルやキャラクター、アーティストなどの「推し」を応援する「推し活」が流行しています。
その「推し活」への出費が月の出費で一番大きいという方も耳にします。
そんな時に、クレジットカードで普段のショッピングや生活費の決済をお粉だけで好きなスポーツチームやアーティストなどを応援することが出来ると良いですよね。
このような次世代の提携クレジットカードを提供しているのが「ナッジ」です。
目次
「ナッジ」とは
20~30代を主なターゲットとして限度額10万円という少額の次世代クレジットカード「Nudge」(ナッジ)を提供している会社です。
ナッジではスポーツチームや選手個人、アーティストなどの「クラブ」があり、ユーザーはクラブを選んでカードを発行することができます。このクラブが“提携カード”を発行している形になっていて、ユーザーは普段の買い物にナッジのカードを利用するだけで、クラブを応援することに繋げることができます。
クラブ側の費用は不要で、1枚から発行することができるため、多数のファンを抱えていなくても提携カードを発行できる点がメリットと言えます。
ナッジのビジネスモデルキャンバス
では、ナッジのビジネスモデルについて、ビジネスキャンバスを用いて整理してみましょう。
1.顧客セグメント
・20~30代の若年層で使いすぎないよう日用使いとして少額クレジットカードを持ちたい人
・日々の決済で好きなチーム、アーティストなどの応援をしたい人
・より多くの応援を受けたい、ファンを増やしたいクラブ加盟店(スポーツチームやアーティスト)
利用限度額が10万円と低めに設定されているナッジのクレジットカードは、20~30代の若年層で使いすぎないよう日用使いとして少額クレジットカードを持ちたい人がメインターゲットとして挙げられます。
また、ナッジのクレジットカードを利用することで提携先のクラブを応援することが出来るため、日々の決済で好きなチーム、アーティストなどの応援をしたい人や、クラブ側としてはより多くの応援を受けたい、ファンを増やしたいクラブ加盟店(スポーツチームやアーティストなど)が挙げられます。
2.提供価値
・スマホアプリから手続きから利用状況の管理までを手軽に実施できる
・好きなチームやアーティスト、クリエーターへの応援が可能であり、日常的な決済でも自動的に応援がされる
・クラブ加盟店になることで、消費者の日々の決済による寄付金を受け取ることが出来る
ナッジのクレジットカードサービスはスマホアプリから手続きから利用状況の管理までを手軽に実施できます。また、決済によって好きなチームやアーティスト、クリエーターへの応援につながるため、日常的な決済でも自動的に応援がされることが利用者にとって嬉しいポイントです。AIなどを用いた独自審査で学生やアルバイト、フリーランスでも作りやすいクレジットカートとなっています。
クラブ加盟店は、加盟店になることで、消費者の日々の決済による寄付金を受け取ることが出来ます。
3.チャネル/販路
・メディア掲載、プレスリリース
・スマホアプリ
・クラブ加盟店
メディア掲載、プレスリリース、スマホアプリの他にもクラブ加盟店への応援を目的にナッジのクレジットカードを利用したい人も多いでしょう。
4.顧客との関係
・好きなタイミングで返済が可能
・利用額に応じて応援するクラブのデジタルコンテンツなどの限定特典が受け取れる
・問い合わせや金融リスクはナッジ側が負担
Nudgeカードは引き落とし日に口座残高を心配する必要がありません。その理由は、最短で決済の翌日から返済が可能なことが挙げられます。そのため、お金の管理が不安な方にも利用をおススメしています。もしも、月の途中で利用枠が不足した場合にも、返済後即時に利用枠が復活します。
そして、利用額に応じて応援するクラブのデジタルコンテンツなどの限定特典が受け取ることができるのがクラブ加盟店のファンとしては利用する大きなメリットであると言えます。他にも使いすぎ防止機能やクラブ機能など、キャッシュレス生活が楽しくなる仕掛けが考えられています。
クラブ加盟店は、問い合わせや金融リスクについてはナッジ側が負担してくれるため安心して利用することが出来ます。
5.収益の流れ
・年会費、入会金無料※一部、有償発行カードあり
・利息(最大2ヶ月間は利息不要)
→1日ごとに、2,000円につき1円
・決済手数料(通常3.24%程度)
→クラブには決済手数料の一部が還元
・初期費用や運営費用不要
一部に有償発行カードもありますが、基本的に年会費、入会金無料で利用することが可能です。
利息は、最大2ヶ月間は不要でそれ以降1日ごとに2,000円につき1円です。
クラブ加盟店は初期費用や運営費用不要で提携カードを用意することが出来ます。決済手数料は通常約3%程となりますが決済手数料の一部がクラブへ還元される仕組みとなっています。
つまり、消費者は特別お金をかける必要なくクレジットカードを利用した決済を行うだけで応援につながるのです。
問い合わせや金融リスクはナッジ側が負担してくれるので、ロゴなどの画像とファンに提供するデジタルコンテンツを用意すればいいということになります。
6.主要な資源
・決済サービスシステム
・独自審査にも用いるAI技術
・「クラブ」と呼ばれるスポーツチームやアイドルグループなどの提携先
主要な資源としては、クレジットカードサービスに欠かせない決済サービスシステムや独自審査にも用いるAI技術、「クラブ」と呼ばれるスポーツチームやアイドルグループなどの提携先であるクラブ加盟店が挙げられます。
7.主要な活動
・カード利用者増加のための活動
・カードの発行、審査など
・クラブ加盟店を増やす、クラブ加盟店への問い合わせや金融リスクの対応
カード利用者を増やすための広告活動や、カードの発行、AIなどを用いた独自審査などを主に行っています。
また、クラブ加盟店を増やすための営業活動や、クラブ加盟店への問い合わせ、金融リスクへの対応も行っています。
8.主要パートナー
・「クラブ」と呼ばれるスポーツチームやアイドルグループなどの提携先
主要なパートナーは、「クラブ」と呼ばれるスポーツチームやアイドルグループなどの提携先です。
消費者が、ナッジのクレジットカードを利用する理由にも繋がります。
9.コスト構造
・決済サービスシステム運営費
カードの発行や、AIなどを用いた独自審査を含めた決済サービスシステム運営費がコストとして挙げられます。
ファンによる「推し」への金銭的消費の行動心理を活用したサービス提供
20~30代の若者をターゲットとしている理由の一つとして「推し」への行動心理が挙げられます。人によっては、「推し」に対して金銭的な消費を惜しみません。
しかし、ナッジのクレジットカードはファン側にも経済的なデメリットがないのにもかかわらず「推し」へメリットを与えることが出来る面が特徴です。
日々の決済の決済手数料の一部が提携先であるクラブに還元されるため通常の「推し活」に比べ、経済的な持続性が高いと言えるでしょう。
今までになかったような視点によって、今後も新たなサービス提供の展開に期待です。
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