
短距離移動も便利な「LUUP」をビジネスモデルキャンバスで分析
電車やバスに乗るまででもない短距離の移動をしたい、密を避けて移動したい、自身の自転車等を持っていない、リフレッシュもかねて移動したい、そんな時に使えるのが「LUUP」です。
ここ数年、海外では定着し、当たり前になりつつある「シェアサイクル」ですが、日本ではあまり浸透していませんでした。LUUPのアプリで、簡単な会員登録をするだけで使用することが可能です。
渋谷エリアで仕掛けた電動アシスト自転車のシェアリングサービス「LUUP」は瞬く間にSNSを中心に広まり、渋谷エリアのみ・50台のみからの提供であったにも関わらず、サービス開始から2日間で2000人を超える会員登録がありました。
新しい移動のカタチを実現する、「LUUP」について、見ていきましょう。
目次
「LUUP」とは
2020年5月25日、渋谷エリアでシェアサイクルサービスをリリースした電動マイクロモビリティのスタートアップ『株式会社LUUP』のシェアリングサービスです。株式会社LUUPは、電動マイクロモビリティのシェア文化がまだ根付いていない日本にとって取り組むべき課題が山積みであるモビリティの領域に挑戦しました。電動キックボードをはじめとする電動マイクロモビリティは、日本人にとって新しいモビリティのため、法律面での調整も多いです。そんな中、電動マイクロモビリティによって日本の交通インフラをアップデートしなければならない分野で先陣を切って挑むことを考えています。
LUUPのビジネスモデルキャンバス
では、LUUPのビジネスモデルについて、ビジネスキャンバスを用いて整理してみましょう。
1.顧客セグメント
・短距離移動をしたい人
・自分で自転車や電動キックボード等保有していない人
流行を早く取り入れたい人や、密を避けて移動したい人なども含まれます。
SNSなどの影響によって、若者が街中でも乗っているところをよく見かけます。
2.提供価値
・駐車場料金などかからずに必要な時に必要な時間分で使用することが出来る
・密を避けて移動可能
・リフレッシュにも活用
LUUPの主な利用目的は「ビジネス」と「レジャー」である方が多いです。
LUUPが目指しているのは、電車やバスを下車した後の移動をLUUPが担うことで、人々の生活圏や行動範囲を駅前だけに留めず、駅から離れた場所へも広げていくということです。
また、個人で自転車等の保有が不要なため、駐車場料金などもかからずに必要な時に必要な時間分で使用することが出来るのも便利です。
3.チャネル/販路
・SNS/街中での利用者
・LUUPアプリ
提供が開始された当初は、SNSを中心に広まり、渋谷エリアのみ・50台のみからの提供であったにも関わらず、サービス開始から2日間で2000人を超える会員登録がありました。
また、いち早く流行を取り入れる人や街中で乗っている人を見て利用者が拡大しています。
4.顧客との関係
・レジャーの一環として利用できる
・手続き等不要でアプリから簡単に利用可能
通勤時に、利用する人も多いですが、同時にレジャーの一環として利用する人も多いです。
観光や短距離移動のために利用するのはもちろん、友人や恋人同士で電動キックボードに乗ること自体を楽しむという人も増えているそうです。
また、LUUPを利用するにあたって、面倒な手続き等は不要です。アプリから簡単に利用を開始することが出来ます。
クレジットカードをアプリから紐づけることで支払いも簡単に出来るため、何度も利用することがあっても煩わしくなく、とても便利です。
5.収益の流れ
・電動キックボード等の販売
・シェアリング利用料
収益の流れとしては主に①電動キックボード等の販売と②シェアリング利用料があります。
シェアリングモデルが先に世界的に普及し、それを追う形で販売モデルが普及し始めています。
通勤時、休日の移動で定期的に利用する定期利用者が多いほど安定した収益を生み出すことが出来ます。
やはり雨の日だと、利用者が減るため天気にも左右されること多いといえるでしょう。
6.主要な資源
・電動キックボード/自転車や駐車エリア
・IoTデバイスを通じたユーザの走行状態や機体の状態等のデータ
・登録者
利用者が使用する電動キックボードや自転車はもちろん、確保した駐車エリアもシェアリングサービスには欠かせません。
また、既に蓄積されているユーザのデータについても、今後のシステム開発にも役立てることが出来るため、現在のLUUP登録者は重要な資源であると言えます。
7.主要な活動
・交通インフラの調整
・システム開発
日本人にとって新しいモビリティであるため、広めていこうと思うと、法律面での調整も発生します。しかし、今後20年、30年先の日本に立ちはだかるであろう課題を根本から解決するためには、電動マイクロモビリティによって日本の交通インフラをアップデートしなければならないため、交通インフラの調整の活動は重要となってきます。
また、LUUPでは調達した資金をもとに、ソフトウェア・ハードウェア開発、ならびにデータ分析の体制を強化しています。
今後、IoTデバイスを通じたユーザの走行状態や機体の状態の把握をより徹底していくことを考えており、バッテリー、アクセルユニット、ホイールのモーターユニットなどの故障検知を、IoTデバイスからデータを取得することで行っていきたいとしています。また、ユーザの走行データを得ることで、ゆくゆくは禁止エリアや歩道などでは走行できないよう制御が可能な状態にしていくことも叶えていくことを目標としています。
8.主要パートナー
・出資先企業
・定期利用者
LUUPは出資先企業からの資金調達によって、電動キックボード等の調達をし、使用可能な電動キックボード等を増やすことはもちろん調達した資金をもとに、ソフトウェア・ハードウェア開発、ならびにデータ分析の体制を強化していくとしています。
また、安定した収益を得るためにも定期利用者は重要なパートナーであると言えるでしょう。
9.コスト構造
・電動キックボード等の調達、バッテリーの充電代
・州や自治体の許可料
・システム開発
インターネットサービスと違って、物理的な調達が肝になってきます。
まずは、当然電動キックボード等が必要です。
大量購入によって多少は低いコストで仕入れているだろうと予想します。
更に、バッテリー台で動くためバッテリーの充電代も挙げられます。
そして、展開する都市によっては許可料のようなものが必要になる可能性もあります。
また、IoTデバイスからのデータ活用によるシステム開発や、LUUPアプリのアップデート等を行っています。
「LUUP」は移動に便利なだけでなく環境にも優しいモビリティ
電動キックボードや電動自転車を活用することで交通渋滞を緩和し、CO2排出量を削減することで、環境にも優しいです。また、外の空気を感じながら移動することが出来る為、リフレッシュもできることもありレジャーの一環として利用する人も多いです。
日本としては新しいモビリティとなりますが、交通インフラの調整によってより多くの地域で利用することが出来るようになり広がっていくことと思います。
数十年前ではなかったようなものが生まれ、今後も新しいツールや、サービスが増えていくのが楽しみですね。
BizMakeならビジネスフレームワークのテンプレートが無料で使える
BizMakeではご紹介したビジネスモデルキャンバスなど、厳選されたフレームワークがどなたでも無料で作れます。
スプレッドシートを使うよりもシームレスかつ見やすくシートを作成できますので、ぜひお気軽に下記バナーをクリックして登録してください。
