環境に優しいをコンセプトに「LUSH」をビジネスモデルキャンバスで分析

季節によって、生活習慣によって、ストレス状態によって日々私たちの肌は変化します。
そんな時にスキンケア商品で肌を整える人が多いのではないでしょうか。
肌に使用するものは安全性が分かっていないと不安ですよね。
原材料から調達をして商品を手作りで作っている「LUSH」は、人間の肌で問題がないかを確認しているため安全性が高いスキンケア商品を提供しています。

 

 

「LUSH」とは

LUSHはイギリス発のスキンケアブランドです。
全ての商品がラベルに至るまで手作りとなっています。
スキンケア・ヘアケア製品などのほか、見た目もカラフルで楽しい石鹸やバスボムなどのバスグッズが人気です。
オーガニックなフルーツや野菜、エッセンシャルオイルなどを原料にして作られています。
日本では神奈川県に製造工場があり、毎日新鮮な製品がハンドメイドで作られ、全国の店舗に出荷されています。

 

 

LUSHのビジネスモデルキャンバス

では、LUSHのビジネスモデルについて、ビジネスキャンバスを用いて整理してみましょう。

 

1.顧客セグメント

・エシカルな最新コスメや流行に敏感な女性消費者

LUSHは動物実験を行わず、なるべく地球に優しい材料を使っています。
原材料の調達は、環境問題などの社会問題を解決する手段でもあり、自然を大切にした商品を作り出しています。
そのため、このような理念に共感した環境に優しいプロダクトを好み、SNSを通してトレンドや自身の意見や考えを発信できる現代的な女性消費者がターゲットと言えます。

 

2.提供価値

・環境にやさしく、原材料にこだわった質の良い商品を購入できる
・カラフルで映える商品が購入できる
・安全性の高い商品が購入できる

合成保存料やパッケージは、可能な限り使用せず、使用する場合も最小限にとどめています。
原材料は全てベジタリアン対応の食品などを使用し、商品に製造年月日と使用期限が明記していて、誰が作ったのかわかるラベルも貼ってあります。
また、LUSHで販売されている商品は、人間の肌で確認を行っているため、より安全性の高い商品を購入することが出来ます。
見た目はカラフルで写真を撮りたくなるような映える商品が多いですが、安全性にはこだわって作られているところが魅力的ですね。

 

3.チャネル/販路

・消費者のSNS(写真を撮りたくなるような映える商品)
・コンセプトに共感してくれる消費者、インフルエンサーによる情報発信

バスボムなどが有名ですが、カラフルで写真を撮りたくなるような映える商品がLUSHには多数あります。
結果、動物実験をしない、環境に優しい原材料を使用するなどのコンセプトに共感してくれる消費者以外にもSNSでLUSHの商品を載せて情報発信がされています。
洗顔料、フェイスマスクなども青や紫などのカラフルなものも多く、顔にのせた状態の写真をSNSにアップする人も目にすることが多いです。

 

4.顧客との関係

・使用感が良い状態で使用してほしいという企業メッセージをもとに、使用期間を明記
・商品開発にユーザーの生の声を反映
・店頭での実演販売

使用期限を明記している化粧品はあまり見たことがないかと思いますが、LUSHの商品は、ラベルに製造年月日に加え、使用期限を明記しています。
新鮮な野菜や果物等を使用していて、合成保存料なども出来る限り使用していないとのことで、使用期限は他会社のスキンケア商品に比べ短いです。明記してある期限内に使用しようとすることでリピート購入に至るのです。
また、LUSHを訪れたことがある方は、スタッフからの説明を受けながら実際に商品を体験させてもらう接客を受けた経験があるのではないでしょうか。
実際に自身で商品を試すことで、販売促進に繋がっていると言えます。
また、商品開発にはユーザーの生の声を反映しているということで店頭でのコミュニケーション活動も重要であるといえます。

 

5.収益の流れ

・オンライン、店舗での商品販売

LUSHの収益としては、店頭でスタッフが説明しながら実際に商品を体験してもらう店舗での商品販売の他にオンラインでの販売が挙げられます。

 

6.主要な資源

・原材料提供会社
・商品を手作りする従業員、店頭で説明をするスタッフ

LUSHは、動物実験をしていないことを確認できた会社からのみ、原材料や資材の買い付けを行っています。LUSHのコンセプトに共感してくれる会社との関わりは消費者の信頼感にも繋がるため重要であると言えます。
LUSHの商品はハンドメイドで作られています。そのため、商品を手作りして製造する従業員も重要な存在です。また、店頭で商品のことを熟知しお客様に説明が出来る教育を受けたスタッフについても同様です。

 

7.主要な活動

・商品開発や商品改良
・スタッフ教育、社員教育(店頭での商品説明、商品ハンドメイドのノウハウ)

商品開発や商品改良のスピード感はLUSH自身も自信を持っています。
LUSHでは、商品開発の際にユーザーの生の声を反映させることを大事にしていて、これまでもLush Labs(ラッシュラボ)というオンラインのサービスを通じて商品を進化させてきました。商品はもちろん、店舗や店舗で体験する全ての体験についてユーザーから意見をもらうことで、今後の進化に役立てていこうという意識を持っています。

 

8.主要パートナー

・原材料提供会社
・企業理念に共感してくれる消費者

動物実験をしていないことを確認できた原材料提供会社や企業理念に共感してくれることでLUSHの商品を購入してくれる消費者は重要なパートナーであると言えます。

 

9.コスト構造

・原材料の調達
・店頭販売スタッフ、商品の手作りを行う従業員の人件費
・SNS広告やマーケティング

新鮮な野菜や果物の調達、店頭で説明を行いながら実演販売を行う販売スタッフ、ハンドメイドで作る従業員の人件費が挙げられます。
また、LUSHでは過剰な広告費を省いて、SNSの広告やマーケティングを中心に行っています。

 

 

企業理念に共感した消費者がLUSHのファンに

Lushでは顧客ではなく、時代に囚われることなく持続させているSDGsやエシカルな思想を重視した「企業理念そのもの」に賛同した消費者とのブランドと商品の強い信頼を獲得したと言えます。
強く企業理念を意識し、企業理念を叶えるための行動が結果的にLUSHの強みや、顧客の獲得に繋がっています。

 

 

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