時代に沿って変化し続ける「くら寿司」をビジネスモデルキャンバスで分析

“世界一映える寿司屋”である「くら寿司 原宿店」が、昨年12月にオープンし、コロナ禍でも消費マインドの高いZ世代をターゲットにSNSで多数投稿されるなど話題を集めています。
大手回転寿司で初の導入となる自動クレープ機が焼き上げる2層生地のクレープは、フルーツをふんだんに使用したメニューの他、“揚げシャリ”が入った寿司屋ならではのクレープもあり、今までになかったような新しい発想で大きな反響を生み出しています。

 

 

「くら寿司」とは

くらコーポレーションが経営する回転寿司チェーンストアです。
創業当時から、すべての食材において化学調味料、人工甘味料、合成着色料、人工保存料を一切使用しておりません。それは、お客様の立場にたって「食」の提供を行うことが外食産業のあるべき姿だと考えているためです。食材にこだわりを持っているほかにも冒頭にも述べたように“映える寿司屋 原宿店”をオープンするなど、時代に沿って、新しい戦略を生み出すくら寿司に着目してみましょう。

 

 

くら寿司のビジネスモデルキャンバス

では、くら寿司のビジネスモデルについて、ビジネスキャンバスを用いて整理してみましょう。

 

1.顧客セグメント

・Z世代の若者たち
・安全、低価格でお寿司を食べたい人
・子供連れのファミリー層

 無添加のお寿司を低価格で食べたいといった人たちはもちろん、近年では10代~20代の若者の消費者も多く見られます。
手が出しやすい価格に加え、“世界一映える寿司屋”を目指した装飾で自撮り用スタンド、スイーツ屋台などを設置し、思わずSNSでシェアしたくなる仕掛けを作るなど新しい発想から若者からも人気を集めています。
新幹線に見立てた高速レーンや、5皿あたり1回ゲームに参加でき、あたりが出たら景品が出る「びっくらポン」などのサービスからもお子様連れのファミリー層から人気を集めています。

 

2.提供価値

・映える寿司屋を原宿にオープンし新しい体験を提供
・無添加で安心なお寿司を低価格で食べられる、他店よりも豊富なサイドメニュー
・高速レーンやびっくらポンなどで子供も楽しみながら食べられる

 くら寿司ではすべての食材において化学調味料・人工甘味料・合成着色料・人工保存料不使用の安心なお寿司を低価格で食べることが出来ます。
また、他店よりも豊富なサイドメニューでお寿司以外のメニューも沢山あるため、お寿司が食べたい気分ではない…といったときにも気軽に食事を楽しむことが出来ます。
新幹線に見立てた高速レーンやびっくらポンでお子さんも楽しんで食事が出来るため、ファミリーにも人気です。

 

3.チャネル/販路

・店舗
・テレビ番組やSNS

くら寿司は度々テレビ番組でも取り上げられています。
テレビ番組の放映後は、店舗前に行列が並んでいるところを目にすることも多くなります。
また、お客さんがSNSで情報発信を行うことで、次のお客さんを集めるということに繋がっています。

 

4.顧客との関係

・お客さんが楽しめる店舗づくり
・子供も楽しめるびっくらポン
・サイドメニュー拡充による、小腹を満たす、居酒屋ニーズなども拾う

くら寿司は、びっくらポン、新しくオープンした映える店舗など、お客さんに楽しんでもらえるよう、幅広い層に喜んでもらえる店舗づくりを考えています。
また、お寿司を食べたい人のニーズだけではなく、豊富なサイドメニューによって小腹を満たしたい、お酒とおつまみを嗜みたいなどのニーズも拾うことで様々なお客さんのニーズを叶えています。

 

5.収益の流れ

・店舗、テイクアウトによる売上

サイドメニューの拡充や、シャリハーフメニューなど様々な工夫によってオーダー数をアップし、店舗での売上が大きな収益となっています。
また、くら寿司ではテイクアウトも行っているためテイクアウトからの収益も挙げられます。

 

6.主要な資源

・鮮度を保った提供を可能にした高速レーン
・素早く大量のシャリを製造するシャリ製造機

お客さんに鮮度が高い状態でお寿司を提供できるように高速レーンを採用しています。
新幹線に見立てた高速レーンはお子さんからも人気です。
また、素早く大量のシャリを製造するシャリ製造機によって作業効率を上げ、短時間で多くのお寿司を提供できるようになっています。

 

7.主要な活動

・オーダー数アップ戦略
‐びっくらポン
‐シャリハーフ
‐サイドメニューの強化
・既存の寿司屋からの脱却戦略(話題性がある店舗・新メニュー企画)
・無添加食材の調達

くら寿司は、オーダー数アップ戦略をとっています。
1つ目に、シャリハーフメニュー。糖質を気にする顧客にとって嬉しいサービスです。くら寿司側にとってもシャリの量が減るとコストを抑えることができ、何よりも顧客が食べる皿数が増えるという効果もあります。
さらに、くら寿司には食べ終わったお皿を5枚投入するとゲームをすることが出来る「びっくらポン」というサービスがあります。お子さんと来店した際ついついクジ引きをしたいがあまり、追加オーダーをしてしまったという経験がある方も多いのではないでしょうか。
サイドメニューが豊富にあれば、寿司を食べたい思っていないお客さんの来店も見込みます。例えば、小腹が空いて、少し麺を食べたいと思った時。ラーメン店に行くよりもくら寿司なら、寿司一皿とラーメンを食べても、低価格で済みます。サイドメニュー拡充により、ファミリーニーズ以外の小腹を満たすニーズや居酒屋ニーズを拾うことができるのです。結果、来店機会を増加させ、客数を増やすことができます。
サイドメニューに関しては競合店が約20品程度であるのに対して、くら寿司が約35品と10品以上多くなっています。
くら寿司が「すしやのうな丼」「すしやの天丼」などの丼メニュー等を販売しており、寿司以外の利用動機の獲得にも積極的な戦略をとっている結果ともいえます。さらにデザートメニューに関しても、競合店が約10品に対し、くら寿司が約20品と倍近い数になっています。
このようにサイドメニューの強化や、他にも「世界一映える寿司屋」を原宿にオープンするなど話題性があるような店舗、新メニュー企画に力を入れています。

 

8.主要パートナー

・コラボ企業(びっくらポン、メニューなど)
・SNSや知人・友人などへ拡散してくれるお客さん

びっくらポンやコラボメニューでのコラボ企業や、実際にSNS上や知人・友人などへ拡散してくれるお客さんはとても重要なパートナーであると言えます。
中でも、コラボメニューはSNSへの掲載が増える可能性が高く、重要な情報発信の機会となっています。

 

9.コスト構造

・新メニューやシステム開発
・無添加食材の調達

くら寿司では新メニューやシャリ製造機などの開発の他に、すべての食材において化学調味料・人工甘味料・合成着色料・人工保存料不使用の食材の調達にもコストがかかっています。

 

 

くら寿司では「寿司の単価アップ」ではなく「オーダー数アップ」戦略を採用していた

くら寿司は、シャリハーフメニューやサイドメニューの強化によってオーダー数アップ戦略をとっています。

「シャリ半分」と言っても、実現するためには設備投資や商品の研究開発、現場オペレーション変更などコストと手間がかかったでしょう。高単価商品に関しても、価格にシビアな回転寿司がターゲットとする顧客から支持を得るためには、相当な材料調達ノウハウが必要になりますし、現場でのロス対策の徹底等も必要となります。これまでの現場での経験と実績があったからこそ、実践に至っているといえます。

 

 

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