お洒落なインテリアを作る「IKEA」をビジネスモデルキャンバスで分析

コロナ禍で巣ごもり生活をしていると、家の中にいることが多くなり、家具やインテリアを変えて気分も変えたくなります。
近年では、DIYも流行っており自分で家具やインテリアを作ったり、組み立てたりする人も増えたのではないでしょうか。
シンプルで洗練されたデザインが人気なIKEAは、購入者自身がDIYをして組み立てることで価格を抑えて商品を購入することが出来ます。
今回は、メディアやSNS等でも取り上げられ、若い人の来店も増えているIKEAについて見ていきたいと思います。

 

 

「IKEA」とは

IKEA(イケア)は1943年に設立され、家庭用の家具を「DIY」のコンセプトで、消費者に直接販売しています。
IKEAは、「より快適な毎日を、より多くの方々に」というビジョンを掲げています。
優れたデザインと機能性を兼ね備えたホーム製品を幅広く取りそろえ、より多くの方々にご購入いただけるよう、できる限り手ごろな価格で提供しています。
つまり、高品質な製品を多くの方々に購入していただけるよう低価格で提供するということをモットーとしているのです。

 

 

IKEAのビジネスモデルキャンバス

では、IKEAのビジネスモデルについて、ビジネスキャンバスを用いて整理してみましょう。

 

1.顧客セグメント

・DIYをして自分で組み立てる代わりに価格を抑えて購入したい人
・シンプルで洗練されたデザインの家具で揃えたい人
・SNSやメディアでの話題性から、レジャー感覚で楽しみたい人

自分で組み立てることという工程より、価格を抑えて購入したい人やIKEAのシンプルで洗練されたデザインの家具でインテリアを揃えたい人が挙げられます。中には、近年のDIYブームから自分で組み立てたいという方もいるでしょう。
また、最近ではYouTuberがIKEAを訪れる動画やSNSでIKEAに訪れた様子をアップする人も多く目にします。SNSやメディアでの話題性から、家具を購入する目的の人以外もレジャー感覚で楽しめるため、IKEAを訪れることが多いです。
フードコートで軽食を食べに行くだけという方もよくいるそうです。

 

2.提供価値

・DIYを楽しむ、かつ、価格を抑えられる
・洗練されたデザインと機能性のホーム製品が購入できる
・店舗を訪れることでレジャー感覚で楽しめる(フードコートもあり)

IKEAは、お客さん自身で組み立てを行ってもらうことで価格を抑えての商品販売を行うことが出来ています。
「より快適な毎日を、より多くの方々に」というビジョンを掲げているため、優れたデザインと機能性を兼ね備えたホーム製品を幅広く取りそろえているため品質も良いです。
また、店舗を訪れるだけでもレジャー感覚で楽しむことが出来ます。IKEAのフードコートは学生など比較的若い世代の人も多く見受けられます。IKEAのフードコートは広々としているため、友人同士フードコート目当てで来店し、ついでにホーム製品を見る、購入する人も少なくないでしょう。

 

3.チャネル/販路

・店舗、オンラインショップ
・アプリ、メディア、SNS

店舗販売の他にも、オンラインショップで商品を販売しています。
コロナ禍の巣ごもり需要ということもあり、それぞれのショップ自体をオンラインショッピングの倉庫として購入した人が非接触で受け取れるサービスを立ち上げたのです。
また、日本では新しくIKEAのアプリが誕生しました。お店に行かなくても、実際にショールームを見ているかのように、商品を購入することが可能です。
近年では、テレビやSNS等でもIKEAのインテリアを紹介する場面も多いため、そこでも消費者の興味を集めていると言えます。

 

4.顧客との関係

・洗練されたデザイン、機能性の製品を取りそろえる
・高品質な商品を低価格で提供する
・訪れて楽しい店舗作

IKEAが通常の家具屋やインテリアショップと大きく異なる点は、商品販売スペースの規模です。
倉庫型店舗でとても広いため、ルートの記載があったり、ところどころにショールームがあったりと、店内を回って見ているだけで楽しめます。
途中にフードコートもあるため、休憩がてら食事などを楽しむことも出来ます。
また、優れたデザイナーによる洗練されたデザインと機能性を持つ製品を幅広く取り揃えています。
家具はIKEAで揃えているという人も目にします。

 

5.収益の流れ

・店舗販売
・オンライン販売

フードコートでの売上などの収益も挙げられますが、やはり、大きな収益源は店舗、オンラインでの商品販売です。
近年、コロナの影響でオンライン販売の強化にも注力しています。

 

6.主要な資源

・倉庫型店舗
・素材サプライヤー
・優れたデザイナー

IKEAは、倉庫型店舗であるため商品の在庫を店舗以外の場所に置かずに、店舗で蓄えておくことが出来ます。
そのため店舗そのものが重要な資源であると言えます。
また、IKEAの人気を集めている理由でもある、デザイン性と品質の良い商品を生み出すのに必要不可欠な素材サプライヤーや優れたデザイナーも重要な存在として挙げられます。

 

7.主要な活動

・訪れて楽しい店舗作り
・素材サプライヤー、協力会社との長期的な関係の確立と維持

IKEAは自社工場を持っておらず、世界中に多くの協力会社の工場を持っているため、素材サプライヤーや協力会社との長期的な関係を確立し、維持することでIKEAは良い品質の商品を、価格を抑えて販売することが出来ているといえます。
訪れて楽しい店舗づくりといった面では、商品の陳列の仕方や幅広い商品の取り揃えなど広い店舗内を歩いていても飽きないような工夫がされています。

 

8.主要パートナー

・協力会社、生産工場
・素材サプライヤー
・優れたデザイナー

他要素にも挙げられているようにIKEAの洗練されたデザインと機能性のある商品をお客様に提供するのに欠かせない、協力会社や生産会社、素材サプライヤー、優れたデザイナーが挙げられます。

 

9.コスト構造

・工場の家賃、機械や維持費(自社生産工場を持たず、協力会社が生産)
・家賃、場所代(店舗と倉庫を一体化させることで、場所のコスト削減)
・人件費(DIYプロセス、セルフサービス方式での購入によって人件費削減)

IKEAは、自社生産工場を持たずに、他社工場に依頼し、大量生産をしています。世界中にある「良い品質を安く作れる工場」で生産コストを抑えることを可能にしています。
競合会社では、自社工場を持つ会社も多いため、一つ特徴と言えます。
また、IKEAは店舗と倉庫を一体化させることで、場所のコストを削減しています。
お客さんがセルフサービス方式で材料を取りに行き、組み立ても自身で行ってもらうDIY形式をとっており、商品陳列や顧客対応も少ないため人件費が削減できる仕組みになっています。

 

 

自社だけでなくパートナー企業との協力があり、IKEA商品は生み出されていた

ビジネスモデルを見て、分かったようにIKEAは優れたデザイナーや素材サプライヤー、協力会社の工場との関係があり、商品を生み出すことが出来ています。
更にはお客さんがセルフサービス方式で商品をレジまで持っていき、購入することや組み立てもお客さん自身が行うといった部分でも同じことが言えるでしょう。
その分、価格を抑えて商品を提供することが出来ています。
日本ではまだ競合の売上に追いつくことが出来ていませんが、自分で組み立てを行うのが不安、面倒だという人に向けて、組み立てまで行うサービスがあることなどをより周知していっても良さそうだと感じました。
近年では、SNSの影響で若者にも人気を集めており、世界的にも有名なIKEAの今後の行方にも目を離せません。

 

 

BizMakeならビジネスフレームワークのテンプレートが無料で使える

BizMakeではご紹介したビジネスモデルキャンバスなど、厳選されたフレームワークがどなたでも無料で作れます。

スプレッドシートを使うよりもシームレスかつ見やすくシートを作成できますので、ぜひお気軽に下記バナーをクリックして登録してください。

SNSでフォローする