
5億を超えるユーザを持つゲーム開発会社「Epic Games」をビジネスモデルキャンバスで分析
おうち時間を楽しむことが増えたことで、近年ではオンラインゲームが流行しています。
友人と音声通話をしながら一緒にゲームをするといった音声通話機能があるゲームもあり、楽しみ方の幅も広がっていると言えます。
昨今、現実の世界と同じように、デジタルの世界に対して相互に作用できるゲームの世界に没入感を持つことが出来るような経験ができるようになっています。例えば、自動車デザイナーがデジタル世界で車をデザインしたり、医者が手術前にデジタル世界でシミュレーションを行ったり…。現実世界で行うには、難しいものや、デメリットが伴うものもデジタル世界では行うことが出来ます。
「Epic Games」ではこのようなインタラクティブ3Dと呼ばれる機能のような3Dエンジンテクノロジーを駆使したゲームの提供を行っています。
目次
「Epic Games」とは
Epic Gamesとは、アメリカ合衆国ノースカロライナ州に本社を置くコンピュータゲーム 、 ソフトウェアの開発及び、販売企業です。米国ユニコーン100社リストにも掲載されており、主にアクションゲームの開発を手がけています。ソーシャルエンタテインメントプラットフォーム(ソーシャル時代に最適化した『エンタテインメント』のプラットフォーム)とリアルとデジタルのチャネルを統合的に活用し、自社だけではなく複数のサプライヤーの商品やサービスの取引が行われるエコシステムであるデジタルエコシステムの提供を行っています。
多人数が同時に参加するシューティングゲーム「Fortnite」は、Epic Gamesの人気ゲームで3億5,000万以上のユーザがいます。
Epic Gamesのビジネスモデルキャンバス
では、Epic Gamesのビジネスモデルについて、ビジネスキャンバスを用いて整理してみましょう。
1.顧客セグメント
・PCやスマートフォンでゲームを楽しみたいユーザ
・クリエイター(ゲーム開発会社、配信会社含む)
PCやスマートフォンでゲームを楽しみたいユーザとゲーム開発会社や、ゲーム配信会社を含むクリエイターが挙げられます。
2.提供価値
・ソーシャルエンタテインメントプラットフォームとデジタルエコシステムの提供
・3Dエンジンテクノロジーを駆使したゲームの提供
・ゲームをなるべく多くのユーザに利用してもらうことができる
→クリエイターはゲームの全収益の88%(他の大部分のストアでは70%)を獲得
・開発やマーケティングのための財務支援
Epic Gamesは、ソーシャルエンタテインメントプラットフォーム(ソーシャル時代に最適化した『エンタインメント』のプラットフォーム)とリアルとデジタルのチャネルを統合的に活用し、自社だけではなく複数のサプライヤーの商品やサービスの取引が行われるエコシステムであるデジタルエコシステムの提供を行っています。
そのため、クリエイターはゲームをなるべく多くのユーザに利用してもらうことができます。クリエイターはゲームの全収益の88%(他の大部分のストアでは70%)を獲得できます。また、Epic Gamesは開発やマーケティングのための財務支援を行っているためクリエイターへのサポートも大きいです。
3.チャネル/販路
・ゲーム配信eコマースプラットフォーム「Epic Games Store」
・メディア、広告
・ユーザ間の口コミ
Epic Gamesは、ゲーム配信eコマースプラットフォーム「Epic Games Store」でゲームを提供しています。5億を超えるユーザによるSNS上のユーザ間口コミやメディア、広告によって、より多くのユーザ獲得につなげています。
4.顧客との関係
・毎週無料ゲームを提供
・ユーザリサーチ
Epic Gamesは毎週無料ゲームを提供しています。
ゲームにお金をかけたくないといった人もお金をかけることなく、ゲームを楽しむことが出来ます。
また、ユーザリサーチを行っていて、Epic Gamesに対するユーザからのフィードバックを受けています。
調査はアンケート、1対1のセッション、グループセッションで構成され、各地の Epic Games のスタジオや施設において、またはリモート調査の場合にはオンライン会議において行われ、参加者には謝礼を用意しています。このフィードバックを活用し、サービス向上に努めています。
5.収益の流れ
・課金
・ゲーム購入
ゲーム内課金や、ゲーム購入で収益を得ています。
金額はゲームによってまちまちですが、無料のゲームから1万円前後程度のものが多いです。
セール時にはお得に購入することが出来ます。
6.主要な資源
・Unreal Engine(Epic Gamesによって開発された3Dゲームエンジン)
・ゲーム配信eコマースプラットフォーム「Epic Games Store」
・Fortnite(多人数が同時に参加するシューティングゲーム)
Epic Gamesによって開発された3DゲームエンジンUnreal Engineがあります。PlayStation 4やNintendo Switchなど、ゲーム開発のプロも使っています。
Unreal Engineは、誰でもダウンロードできるため、プロ以外にも多くのユーザがいます。
また、ゲーム開発以外にも建築や自動車のビジュアル化、映画やテレビのコンテンツ制作にも使用が可能なのでその用途の広さと実績から、ギネスには「最も成功したゲームエンジン」と登録されています。
他、ゲーム配信eコマースプラットフォーム「Epic Games Store」、3億5,000万以上のユーザを持つ人気ゲーム「Fortnite」も重要な資源として挙げられます。
7.主要な活動
・ゲーム開発会社、配信会社とのパートナーシップ構築
・ゲームの開発、配布
・「Epic Games Store」の運営
ゲームの開発、配布以外にもゲーム開発会社、配信会社とのパートナーシップ構築活動、ゲーム配布に必要不可欠な「Epic Games Store」の運営も行っています。
8.主要パートナー
・ゲーム開発者
・ゲーム開発会社、配信会社
・ソニー出資
ゲーム開発者やゲーム開発会社、配信会社によって数多くのゲームを配信することができ多くのユーザを獲得することに繋がっているといえます。
また、ソニーによる出資により、さらに関係を強固にし、最先端のテクノロジー、エンタテインメント、及びオンラインサービスを発展させるという両社共通のミッションを強化しています。
ソニーの優れたポートフォリオであるエンタテインメント資産とテクノロジー、及びEpic Gamesのソーシャルエンタテインメントプラットフォームとデジタルエコシステムを跨ぐコラボレーションを拡大し、ユーザとクリエイターにユニークな体験を提供することを目指しています。
9.コスト構造
・オリジナルゲーム開発
・システム運営
コストとしては、大きくEpic Gamesオリジナルゲームの開発や、「Epic Games Store」含むシステム運営が挙げられます。
Epic Gamesが数多くのファンを獲得する理由とは
Epic Gameは、自社だけではなく複数のサプライヤーの商品やサービスの取引が行われるエコシステムであるデジタルエコシステムの提供を行っています。
そのため、自社だけでなく他社ゲーム開発会社やクリエイターのゲームの配布も行っています。
他の大部分のストアでは全収益のうち70%を得られるところ、ゲームの全収益の88%を受けることが出来るといった点でクリエイターにも大きなメリットがあります。
5億を超えるユーザは数多くの幅広いゲームを楽しむことができ、毎週配布される無料ゲームもあるため、気軽にEpic Games storeを利用することが出来ます。
Epic Gamesに関わる人たちがより良い体験をできるような仕組みづくりがパートナーを含め多くのファンを集める理由になっているのではないでしょうか。
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