海洋ごみからできた雑貨「buoy(ブイ)」をビジネスモデルキャンバスで分析

近年、ESG投資家などの環境に良いことをしている会社に投資しようという流れもあり、社会問題を解決しようと取り組む企業が増えてきています。
様々な社会問題がある中でも、海洋プラスチックごみの問題はリサイクルが難しいとされてきていました。
それは、海洋プラスチックごみは海水や紫外線で劣化していることや、樹脂の種類ごとの分別が困難なためです。
そのリサイクルが難しいとされていた海洋プラスチックごみを材料としてどうにかして再利用できないかと考えたのが「buoy(ブイ)」です。

 

 

「buoy(ブイ)」とは


引用:https://buoy.stores.jp/

プラスチックメーカー株式会社テクノラボが運営する日本各地で回収された海洋プラスチックごみを材料に作られるインテリア雑貨ブランドbuoy(ブイ)はプラスチックメーカーが海洋プラスチックごみ材料の新たな使い道を提案しています。
社会問題となっている海洋プラスチックごみをどうにか材料として生まれ変わらせることができないかとプラスチックメーカーが研究開発し生まれたブランドがbuoy(ブイ)です。回収された場所や時期によって異なる色が特徴の雑貨アイテムをこれまで展開してきています。

 

 

buoy(ブイ)のビジネスモデルキャンバス

では、buoy(ブイ)のビジネスモデルについて、ビジネスキャンバスを用いて整理してみましょう。

 

1.顧客セグメント

・エシカル志向で他にないお洒落なインテリア雑貨で揃えたい人
・子供に環境問題に関して学びを得てほしい親世代

buoy(ブイ)は、海洋プラスチックごみをリサイクルし、材料として利用することで他にないような偶然生まれる色と模様の商品を販売しているためエシカル志向で他にないお洒落なインテリア雑貨で揃えたい人が顧客セグメントとして挙げられます。
また、海洋プラスチックごみのことを学びながらオリジナルキーホルダーを作るワークショップも開催しているため子供に環境問題に関して学びを得てほしい親世代なども含まれるでしょう。
夏休みの自由工作にも良さそうですね。

 

2.提供価値

・お洒落なインテリア雑貨を購入できると同時に環境にも貢献できる
他で購入できない偶然生まれる色と模様の商品
・購入するだけで環境に貢献できる

buoy(ブイ)の商品を購入することで、お洒落なインテリア雑貨を購入できると同時に環境にも貢献できます。
また、buoy(ブイ)の商品は、材料を分けないで成形するため生まれる独自の模様で出来ています。
材料はすべて着色など行わずに成形しているため、偶然生まれる色と模様は回収された漂着ごみによって決まります。他で購入できない偶然生まれる色と模様の商品を購入することが出来るため特別な1品となることでしょう。
商品を購入するだけで環境に貢献できるため、簡単にSDGsやさs

 

3.チャネル/販路

・店頭/オンラインストア
・ワークショップ開催
・サステナブル、SDGs系メディア掲載

buoy(ブイ)の商品は店頭、オンラインストアで販売していて、海洋プラスチックごみについて学習しながらオリジナルキーホルダーを作ることが出来るワークショップも開催されています。
サステナブルやSDGsについてをテーマとするメディアにも掲載されています。

 

4.顧客との関係

・ワークショップで海洋プラスチックごみのことを学びながらオリジナルキーホルダーを作ることができる
・商品を買うだけでエシカル消費に繋がる

buoy(ブイ)では、海洋プラスチックごみのことを学びながらオリジナルキーホルダーを作ることができるワークショップを開催しています。
キーホルダーを作るだけでなく社会問題への理解も深めることが出来ます。
そして、商品を購入するだけでも環境に優しいエシカル消費に繋がり環境活動に貢献することができるといった点でエシカル志向な人には嬉しいですね。

 

5.収益の流れ

・海洋プラスチックごみで作られたインテリア雑貨販売

店舗、オンラインショップでの海洋プラスチックごみで作られたインテリア雑貨販売によって収益を得ています。

 

6.主要な資源

・海洋プラスチックごみの採取地
・日本各地のビーチクリーンボランティアや企業
・特許(プラスチックの種類がわからない状態でも成型する技術)

商品の材料となる海洋プラスチックごみの採取地、また、その採取地で海洋プラスチックごみを収集してくれる日本各地のビーチクリーンボランティアや企業が挙げられます。
また、海洋ゴミのように劣化しプラスチックの種類がわからない状態でも成型する技術の特許を取得しています。

 

7.主要な活動

・海洋プラスチックごみで作られたインテリア雑貨の生産、販売
・製品の材料管理
・日本各地のビーチクリーンボランティアや企業との連携

海洋プラスチックごみで作られたインテリア雑貨の生産、販売や製品の材料管理、材料収集に協力居てくれている日本各地のビーチクリーンボランティアや企業との連携が主な活動となります。

 

8.主要パートナー

・日本各地のビーチクリーンボランティアや企業
・プラスチックメーカーの有志 

日本各地のビーチクリーンボランティアや企業などの協力により、入手された海洋プラスチックからbuoyは作られています。
また、buoy(ブイ)は、プラスチックメーカーの有志によって技術開発し、クラウドファンディングを経て製品化を実現しています。

 

9.コスト構造

・海洋プラスチックごみによるインテリア雑貨の生産費
・材料コスト削減

海洋プラスチックごみによるインテリア雑貨の生産費が主にかかっているコストですが、ボランティアからの材料回収後、プラスチックの種類がわからない状態でも成型する技術を自社で特許取得しているため材料コストや成型においてのコストは削減できていると言えます。

 

 

社会問題である海洋プラスチックごみに着目した商品開発

buoy(ブイ)は、製品をコーティングしているフィルム以外、混ぜ物などせず海洋ごみでできています。
そのため、製品の重さ=海洋ごみの重さとなります。
日頃、生活している上で海洋ごみを意識することはほとんどないですが、製品を手に取って体感することで社会問題をより現実的に考えるきっかけにもなるでしょう。
​また、製品にすべて材料の漂着地を明記しています。
材料産地をきっかけに回収された地域のことを知ってほしいとの思いから紹介ページを作成しているので、buoy(ブイ)から海洋ごみについての興味や海洋ごみが回収された地域について知るきっかけにもなるでしょう。

 

 

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