Wi-Fiセンシング技術の活用したサービスを提供「AI6」をビジネスモデルキャンバスで分析

近年では、ペットを飼っている人が家の中の様子を確認したいというニーズから部屋にモニタリング機器を設置する方も増えています。
通常はセンサーやカメラなどのウエアラブルの装着をして、様子を確認します。
センサーやカメラを設置せずとも、コンセントに2つのデバイスを差し込み、アプリのセットアップを行なうだけで、その空間全体をくまなく見守ることができるのが「AI6」が提供するモニタリング機器です。

 

 

「AI6」とは


引用:https://ai6.jp/

ウエアラブルなどの装着が不要なWi-Fiセンシング技術の活用により、24時間365日リアルタイムで屋内を見守る「Hex Home」などを提供するスタートアップです。
Hex Homeは、留守中に外からでもアプリでいつでもお家の中の動きをリアルタイムに確認できるサービスです。帰宅時に必ず通る場所などに端末を設置して、スマートフォンアプリで手順通り設定するだけで、簡単にホームセキュリティを始めることができ、リアルタイムで家の中の動きを確認したり、履歴から外出中の家の中の動きの有無を確認することが可能です。
また、外出中の家の中の動きの検知を通知で確認することができます。

 

 

AI6のビジネスモデルキャンバス

では、AI6のビジネスモデルについて、ビジネスキャンバスを用いて整理してみましょう。

 

1.顧客セグメント

・ペットや高齢者、子供がいるため家の中の様子を知りたい、家のセキュリティを強化したい人
・少ない従業員で多くの高齢者を見守る介護施設や病院や独居高齢者を抱える自治体など

ペットや高齢者、子供がいるため家の中の様子を知りたい、家のセキュリティを強化したい人の他にも、少ない従業員で多くの高齢者を見守る介護施設や病院や独居高齢者を抱える自治体など法人向けにも商品を販売しています。

 

2.提供価値

・カメラなどのウエアラブル不要でセンシング技術でリアルタイム性のある見守りができる
・留守中に家の中の様子を確認することが出来る為安心かつセキュリティの強化にも繋がる
・介護施設や病院など、複数の居住者の動向や自治体などの地域内に散在している独居高齢者の効率的な見守りができる
→人力では限界がある

センサーやカメラを設置せずに、お家や居室、病室、ホテル、オフィスなどにおける見守りや、人の在不在の確認が簡単に行えます。
そのため、留守中であっても家の中の様子を確認できペットや高齢者、子供がいる場合の安心や家のセキュリティ強化にもつながります。
また、介護施設や病院など、複数の居住者の動向をモニタリングや自治体などの地域内に散在する独居高齢者の効率的な見守りにも適しています。
空間に満ちたWiFi電波が、居室内の僅かな動きも捉え、米Origin Wireless社が独自開発したAIエンジンが、波紋の変化が何を意味しているかを判定することで、異常が発生した場合などに必要なアラートを発信します。
AI6のプロダクトは標準的なWi-Fiで動作するため、安価であるのみならず、他のWi-Fiデバイスとの連携が容易です。
ドアを開けたらスマートスピーカーにお出迎えさせるなど、新しいUI/UXが実現することができます。

 

3.チャネル/販路

・IT系メディア掲載、HP
・介護施設、病院、自治体など設置提案営業

HP他、IT系メディアでの掲載や介護施設、病院、自治体など設置提案営業によって利用者を増やしています。

 

4.顧客との関係

・スマートフォンの専用アプリで簡単にセットアップでき、確認できる
・続けやすい料金設定
・人力では難しい多くの高齢者の見守りが可能に

スマートフォンの専用アプリで簡単にセットアップでき、その専用アプリから手軽に確認することができます。
そして、家庭用は初月23078円(端末代含む)、2か月目以降1078円で利用することが出来るように続けやすい料金設定となっています。
また、人力では限界があるような散財した独居高齢者の見守りも可能になります。

 

5.収益の流れ

・モニタリング機器の販売
‐家庭用、病院、介護施設、自治体等

AI6は、家庭用、病院、介護施設、自治体などに向けたモニタリング機器の販売によって収益を得ています。
家庭用は初月23078円(端末代含む)、2か月目以降1078円で利用することが出来ます。

 

6.主要な資源

・米Origin Wireless社が独自開発したAIエンジン
・特許取得済みの空間感知テクノロジー

米Origin Wireless Inc.の開発した特許技術を日本において唯一ライセンス権利を獲得しています。
これにより、日本の顧客に、さらに革新的で柔軟な対応を実現することができるようになっています。
特許取得済みの空間感知テクノロジーとの掛け合わせによって居室内の僅かな動きも捉えることが出来るのです。

 

7.主要な活動

・モニタリング機器の販売
・Wi-Fiセンシング技術を利用したモニタリング機器開発
・介護施設、病院、自治体などへの設置提案 

主に、家庭向け、法人向けにモニタリング機器の販売や、そのモニタリング機器に関するWi-Fiセンシング技術を利用したモニタリング機器開発も行っています。

 

8.主要パートナー

・米Origin Wireless社
・株式会社スズケン(医療・健康事業)

AI6(元Origin Wireless Japan 株式会社)は、米Origin Wireless社が独自開発したAIエンジン「WirelessAI」国内唯一のライセンサーとして日本においてライセンスする権利を獲得しています。
これにより、日本のお客様にもさらに革新的で柔軟な対応を実現することができるようになっているといえます。
また、株式会社スズケンと業務提携を行う事によって、高齢者施設向けサービスの創出や地域住民見守りサービスの展開、製薬企業に対する支援サービスの開発・展開をより一層強化していくでしょう。

 

9.コスト構造

・WirelessAIライセンス費
・Wi-Fiセンシング技術を利用したモニタリング機器開発費

主なコストとしては、Wi-Fiセンシング技術を利用したモニタリング機器開発費が挙げられます。

 

 

ヘルスケア領域への新たな事業領域の拡大

AI6は、2022年11月には、スズケンとの業務提携を行うとともに、スズケンヘルステックコラボレーション投資事業有限責任組合を通じた資金調達を行い、資本業務提携を締結しました。
両社が有するサービスや機能を組み合わせた製薬企業への新たな支援提案など、ヘルスケア領域における新たな事業領域の拡大、デジタルヘルスケアの革新的な推進を通じて、すべての人の健康と福祉を実現するための社会課題の解決を目指しています。
モニタリングによる確認だけでなくより踏み入った分野までのサービス提供を行っていくこととしています。

 

ビジネスモデルキャンバス(BMC)とは? 企業事例・作成方法とコツ・テンプレートを紹介

ビジネスモデルキャンバスについて9つの項目の書き方、また実際の企業の事例などを掲載しています。
ビジネスモデルキャンバスの作成方法、事例紹介はこちらをご覧ください。

 

 

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