CASHの“モノ払いサービス”をビジネスモデルキャンバスで解説

株式会社バンクが2017年6月にローンチした「CASH」スマホで撮影するだけで即時買い取りできるサービスとして、非常に話題を呼びました。リリース直後は査定希望者が殺到し、利用をストップする事態に発展したほどです。

そんなバンクが仕掛ける次なる戦略が「モノ払い」です。こちらも2019年6月のリリース直後は凄まじい反響があり、Twitterのトレンドにも入りました。
今回は「モノ払いサービス」について、ビジネスモデルキャンバスでまとめます。


 

 

そもそもCASHのサービスとは

CASHはオンライン上での不用品売却サービスです。ブランド品やスマートフォン、金券などをスマホで撮影して、アプリ上で送信するだけで査定金額が分かります。その額に納得したら売却をして、翌日に現金が振り込まれる仕組みです。

ユーザーとしてはリサイクルショップなどに持ち込んだり、メルカリに出したりする手間を省けます。また2週間後に配送業者が品物を受け取りに自宅に来てくれます。自宅から一歩も出ずに、売却できるのが魅力です。

サービスをローンチして16時間で3.6億円相当の品が持ち込まれ、査定自体がストップするほどの人気となりました。また2018年に唯一の競合であった「メルカリNOW」が撤退したことも、事業価値に拍車をかけています。

 

 

“モノ払いサービス”とは?

CASHの仕組みを使い、2019年の6月にリリースしたサービスが「モノ払い」です。

査定までの流れは同じですが、モノを査定・売却すると同時に、他の商品を購入できます。売却額より価格が高い場合は、クレジットカードなどで補う仕組みです。キャッシュ化せずとも買い物できるので、ユーザーの手間をさらに解消しました。ファッションブランドの「ナノ・ユニバース」、旅行プラットフォームの「エアトリ」などがローンチ直後に導入しています。

物々交換に近い手法であり、シェアリングサービスが普及している現在、利用のハードルが下がっているのが特徴の1つです。ユーザー側としては、キャッシュ化を待たずに気になる商品を購入できます。企業側としても決済手段が広がり、認知のチャネルが増えるのが魅力です。
 

 

“モノ払い”のビジネスをビジネスモデルキャンバスで解説

では、株式会社バンクの“モノ払い”のビジネスをビジネスモデルキャンバスの9つの項目でまとめてみます。今回はユーザーだけではなく、導入の可能性がある企業の視点も交えながらキャンバスを作成しました。

 

1. 顧客セグメント

ユーザー

・普段からファッションアイテムなどを下取りに出している方
・今すぐに衣替えをしたい方
・流行に敏感で、毎年ファッションアイテムを入れ替える方

企業

・消費者向けの商材を販売しているBtoCの企業
・Eコマースに力を入れている企業

2. 提供価値

ユーザー

・要らないものを回収できる
・買い物のために外出する必要がない
・ショッピングのコストのストレスを軽減できる

企業

・決済手段の増加
・企業PR
・消費者のコスト感覚を鈍らせる

3. チャネル/販路

・アプリケーションでの会員登録
・テレビやメディアを使用した広告での認知
・代表・光本氏の知名度

4. 顧客との関係

ユーザー

・スマホで売却から購入までを解決できる利便性
・競合がいないサービスであり、ファン化が進む

企業

・ユーザーに対する認知の場
・自社サイトで買うよりも気軽に買ってもらえる場所

5. 収益の流れ

・出金する際の手数料
・仕入れた商品を転売する仲介販売

6. 主要な資源

・アプリケーション
・査定士を設置することで構築した、適正な査定ができる環境

7. 主要な活動

・アプリの保守や構築
・査定体制のチェック
・導入企業へのアプローチ
・ユーザーデータの収集

8. 主要パートナー

・導入している企業
・PRなどで協力する企業
・査定担当者

9. コスト構造

・アプリケーションの開発・保守費
・ユーザーの管理費
・アイテムの保管費用
・アイテムの受け取り・配送費
・他社への営業費
 

チームは解散したものの、サービスは存続

シェアリングサービスが世間的に流行っているなかで、モノ払いは可能性を秘めたビジネスです。CASHは創業後に事業規模を伸ばした後にDMM.comグループが70億円で買収しました。しかしその後1年で独立、自力で事業を進めるも「成長スピードが遅く、もっと挑戦できることがある」という理由でCASHのチームは解散してしまいました。

ただしサービスは存続しており、まだ導入社数が少ないものの、今後使えるECサイトが増えるなかで大きく成長する可能性を秘めています。今後新たなメンバーがどのように加盟店を増やし、登録ユーザーを伸ばすのかに注目です。

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