ビジネスの仮説はどう深堀りすべき?フレームワークの組み合わせで解決!?

企業のビジネスモデルは、あらためて注目を集めています。ビジネスモデル図鑑やビジネスモデルジェネレーションなどの著作がヒットしたことからも分かるでしょう。

そこで、あらためて抑えておきたいのが「ビジネスモデルキャンバス」企業のビジネスを9つの視点からビジネス全体を可視化するためのフレームワークです。

しかし事業の戦略設計をするうえで、ビジネスモデルキャンバスの項目だけでは不足しています。そのため、複数のフレームワークを用いて、足りない部分を補いましょう。また他のフレームワークを活用することで、ビジネスモデルキャンバスを深掘りすることもできます。

今回は複数のフレームワークを用いて、不足することなくビジネス設計をする方法について解説しましょう。


 

 

ビジネスモデルキャンバスとは

はじめに「ビジネスモデルキャンバス」についてご紹介します。

ビジネスモデルキャンバスとは企業のビジネスを9つの項目で分析する手段です。「顧客セグメント」「提供価値」「顧客との関係」「チャネル」「主要な活動」「主要な資源」「主要パートナー」「コスト」「収益」で、ビジネス全体を俯瞰して観察できる「事業計画書」の役割を果たします。もちろん競合のビジネスモデルを分析できるのもメリットです。

詳しくは、以前ビジネスモデルキャンバスについて解説したこちらの記事をご覧ください。

 

 

3つのセクションからなるビジネスモデルキャンバス

ビジネスモデルキャンバスは、3つの大きなセクションに分かれます。1つが顧客セグメント・顧客との関係・チャネル・提供価値をまとめた「マーケティングセクション」(デザイアビリティ)です。2つ目がパートナー・リソース・活動をまとめた「組織・オペレーションセクション」(フィジビリティ)。3つ目がコスト・収益の「収支・ファイナンスセクション」(バイアビリティ)になります。このうち、特に新事業で重視したいのは「マーケティングセクション」でしょう。それぞれの項目について、他のフレームワークを組み合わせることで、深堀りできます。

 

1. 顧客セグメント

顧客セグメントには、顧客のニーズやプロフィール、狙うべき市場を記入します。

まず、顧客セグメントを考えるうえで、市場をセグメンテーションし、ターゲットを絞りましょう。

その際にはSTP分析を使うことをおすすめします。STP分析とは「セグメンテーション・ターゲティング・ポジショニング」の頭文字をとって名付けられたフレームワークです。セグメンテーションとターゲティングで顧客分析をし、ポジショニングで競合との差別化を図ります。

はじめにセグメンテーションとターゲティングで狙うべき顧客を固定しましょう。最も重要なのは「ニーズ」です。そのためにマーケティング界の権威・クリステンセンが提唱する「ジョブ理論」を組み合わせることをおすすめします。

ジョブ理論とは、顧客の課題や欲求を「ジョブ」、ジョブを解決するために商材を用いることを「ハイア」として本質的なニーズを探るフレームワークです。人間の行動を把握して本質的なニーズ(インサイト)を探ることができ、ニーズを再定義できます。詳しくはジョブ理論について解説した記事をご覧ください。

しかし、ニーズだけでは明確なターゲティングができません。顧客の解像度を上げるために「ペルソナキャンバス」を活用しましょう。ペルソナキャンバスには狙うべきペルソナの性格やプロフィール、ニーズなどを記す8つの項目があります。顧客像をペルソナキャンバスに当てはめて考えることで、はっきりとターゲティングができるのです。

ペルソナキャンバスの項目には「願望・悩み・ゴール」の部分があります。「Jobs-To-Be-Done」とも呼ばれており「顧客が欲していること」です。ここに「ジョブ理論」で得た結果を記載しましょう。詳しい内容はペルソナキャンバスの記事からご覧ください。

またペルソナキャンバスのなかには「顧客が最小化したい、もしくは最大化したいこと」の欄があります。この項目を埋めるために「共感マップ」を併用することで、顧客像がより鮮明に見えてきます。

ここまでSTP分析のうち、セグメンテーションとターゲティングを深掘りして設定しましたので、顧客セグメントの部分に記載しましょう。

残りのポジショニングについては、市場・競合分析が必要です。ビジネスモデルキャンバスでは、市場・競合を考察する欄がありませんので、他のフレームワークで代用しましょう。3C分析や5forces(ファイブフォース)分析を使うことをおすすめします。3Cでは市場と競合について、5forceでは市場の魅力度や代替品や新規参入者などについても考察できるのが魅力です。同業者だけではなく、同じニーズを満たす他業界の製品や、今後参入される可能性などを踏まえることができます

 

2. 提供価値

提供価値は「バリュープロポジション」ともいい、顧客に提供する価値を指します。ここでも他のフレームワークが役立ちます。「顧客にとっての価値」ですので「ジョブ理論」で導き出した満たされていないや過剰満足のジョブを解決する提供価値を考察します。顧客の行動の背景にあるニーズを理解し、どのようなソリューションであれば顧客のジョブを解決できるのか、を考えましょう。「自社が作りたいもの」ではなく「顧客にとって必要なもの」こそがバリュープロポジションです。
 

 

ビジネスモデルキャンバスには、4P分析と4C分析が内包されている

「提供価値」と「顧客との関係」「チャネル」の3要素は、4P分析や4C分析の要素と被っています。

4P分析は「商品(Product)」「価格(Price)」「流通(Place)」「販売促進(Promotion)」の要素をまとめて、商材の性格全体を設計するためのフレームワークです。4C分析は4P分析を顧客目線で置き換えたもので「顧客にとっての価値(Customer Value)」「顧客が費やすお金(Cost)」「顧客にとっての利便性(Convenience)」「顧客とのコミュニケーション(Communication)」になります。詳しくは4P分析について解説した記事と、4C分析について解説した記事の両方をご覧ください。


ビジネスモデルキャンバスのどの項目に4P分析と4C分析が当てはまるのでしょうか。それぞれについて見ていきましょう。

 

1. 提供価値

バリュープロポジションは、4P分析のうち「製品(Product)」が入ります。4C分析の「顧客にとっての価値(Customer Value)」です。ジョブ理論で得たニーズを満たす提供価値を見出した際は、顧客視点である4Cの視点を用いるほうがおすすめです。

 

2. 顧客との関係

顧客との関係は「どのように顧客に商材をアプローチするのか」「どのような関係性で接するのか」を決める部分です。ここは4P分析の「販売促進(Promotion)」が共通項目となります

顧客ファーストの考え方で設計をするならば、4C分析の「顧客とのコミュニケーション(Communication)」のほうが近い意味合いで使えます。ぜひ4P分析と4C分析をしたうえでビジネスモデルキャンバスを埋めましょう。

 

3. チャネル

チャネルはその通り、どのような販路で顧客に届けるのかを指します。この欄の共通項目としては4P分析の「流通(Place)」、もしくは4C分析の「顧客の利便性(Convenience)」があります。

4P分析や4C分析などの「マーケティングミックス」の代表的なフレームワークには、ビジネスモデルキャンバスの「マーケティングセクション」と同様の項目がありますので、ぜひ一緒に活用してください。

 

 

より多角的な視点でビジネスを深掘りできる

ビジネスモデルキャンバスの9つの項目は、単体で考えるよりも他のフレームワークを併用して考えることでより洗練さます。複数の視点を駆使することで、多角的な視点でビジネスを考えられます。また、それぞれの要素について深く考えられる。ビジネス・マーケティングの設計から仮説までを、より細やかに設定できるのです。

今回はビジネスモデルキャンバスと他のフレームワークの組み合わせ・関係性についてご紹介しました。様々な視点を組み合わせることで仮説レベルを高めることが可能になります。BizMakeには、18種類のフレームワークをWEB上でご利用いただけます。ぜひお試しください。

 

Sponsored links
Sponsored links
SNSでフォローする