フロントを「支える」のではなく「動かせ」。「戦略型バックオフィス」のススメ

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人事や経理、総務などのバックオフィス部門は、会社の「幹」といってもいい存在です。ビジネスにおいて重要な「ヒト」「モノ」「カネ」「情報」の4種類をしっかりと管理しており、営業や制作、開発、マーケティングなどのチームのサポートも担当します。

バックオフィスに「守りの部署」というイメージを持っている方も多いことでしょう。営業が数字を挙げ、制作や開発がより良質なサービスをつくるという「攻めの仕事」に対して、バックオフィスはできるだけミスがないように業務を遂行するのが大切な役職だと考えられています。

しかし現在、バックオフィス部門は攻めに転じる必要性を迫られています。人事も経理も総務も、会社の方針を理解したうえで戦略を練って進めなければいけません。今回はこれからのビジネスで求められる「戦略型バックオフィス」についてご紹介します。

 

 

バックオフィス部門が攻めに転じるべき理由

バックオフィスに「与えられた仕事を確実にミス無くこなす」というイメージがついたのはバブル崩壊以降だといわれています。

高度経済成長期のころは、日本のビジネス社会全体が元気で、各企業が自社の規模を伸ばそうと躍起になっていました。人事は次々に新しい採用を決めていた。総務も同じように設備投資や不動産取得を進めていたし、経理はその分、多額の資金を突っ込んでいたのです。当時はフロント部門同様、バックオフィス部門もダイナミクスな動きを見せていました。

しかし各企業の勢いが止まったのはバブルが破裂した時期です。各社がむやみに規模を拡大しなくなり、むしろ無駄な経費を削減したり、人材を解雇したり、事業所を潰して一本化したりと、守りに入ってしまいました。すると社内全体が、だんだんと変化に厳しくなります。「出る杭は打たれる」の文化が広まり、バックオフィス部門はだんだんと保守的になっていきました。

しかしテクノロジーが発展するにつれて、ビジネスの常識は変わってきています。バブル崩壊後、長らく続いてきた日本企業ならではの守りの文化はもう終わりました。バックオフィスは会社に変革をもたらすことを恐れてはいけません。リスクに立ち向かってでも優れた人材を獲得すべきです。また稟議をはじめとする旧来のアナログなフローに一石を投じるべきですし、イノベーティブな制度を社内で設けなければいけません。

営業や制作、開発などのフロントのチームを「支える」のではいけません。
自ら制度や採用基準などを設けることで「動かす」ポジションとして引っ張っていきましょう。

 

 

バックオフィスの戦略は自社のビジネスモデルを最優先

先述したようにバックオフィスは会社にとって大切な「ヒト」「モノ」「カネ」「情報」を生み出し、管理する部署です。経営者との距離が近く、組織で最も重要性が高いといっても過言ではありません。

だから変革を起こす際は、大前提として経営者の考え会社全体の方向性など「ビジネスモデル」を把握しておくべきなのです。ビジネスモデルを熟知していないままに「一風変わった制度」「斬新な人材教育」をしたところで、奇をてらうことにしかなりません。

指標となる動きをしているのが、フリマサイト・メルカリの人事制度です。メルカリは会社として「Go Bold(大胆にやろう)」「All for One(全ては成功のために)」「Be Professional(プロフェッショナルであれ)」の3点をバリューとして掲げています。なかでも「Go Bold(大胆にやろう)」を体現するために「merci box」なる人事制度を進めているのです。

「merci box」では社員が大胆に働くために、産休・育休制度、妊活の支援、認可外保育園の資金補助、なんと死亡保険までを整えています。この根底にあるのが、従来の均等分配型の福利厚生ではなく、アップサイドとダウンサイドに分けることなのだそうです。

多くの売り上げを生んだり、イベントに成功に導いたりしたアップサイド側にはインセンティブを支払い、反対に病気や怪我などで働けない状態になってしまったダウンサイド側には、サポート体制を敷くことを意識しています。「Go Bold(大胆にやろう)」を社員みんなが思い切り体現し、安心して働くために「merci box」は大きな成果を出しているのです。

バックオフィスが新たな人材雇用や制度の創出をする際は、自然と会社全体を巻き込むことになります。必ず自社のビジネスモデルを把握しておきましょう。

 

 

「攻め」のバックオフィスになるためのフレームワーク

最後に「攻め」のバックオフィススタッフとして働くために、有効なフレームワークをご紹介します。自社のビジネスモデルを把握するために有効であり、チーム全体で共有ができるのも大きなメリットです。

また1つひとつのプロジェクトに対してフレームワークを組むことで、各々がやるべきことが明確になります。会社全体の方向性を分析するだけではなく、自分たちのチームが目指すべきことをまとめるためにもご活用ください。

 

1. 自社の経営層のニーズを把握できる「ジョブマップ」

顧客が自身のニーズを満たすことを「ジョブ」と「ハイア」という言葉で解説したのが「ジョブ理論」です。「ジョブマップ」は「ジョブ理論」を用いてつくられたフレームワークになります。「顧客のジョブ」と「ジョブを解決するまでの流れ」を俯瞰的に分析することで自社の顧客のニーズを改めて把握できます。「顧客」を「自社の経営層」と置き換えてもいいでしょう。経営層がバックオフィスに求めているニーズはなんなのか、それをどうやって解消するつもりなのか、を把握できるので、打つべき施策や変えるべき制度などが明確になります。

 

2. 共感マップで、社員からも経営者からも認められる施策を

商材を利用してくれる「ペルソナ」を設定したうえで、6つの枠を使ってペルソナの感情や行動を可視化するのが「共感マップ」です。ペルソナを自社スタッフや経営者に置き換えることで思考や行動を、リアルに可視化できます。代表者や他部署のスタッフとバックオフィスとの共感ポイントを探るのに役立つでしょう。

 

3. ビジネスモデルキャンバスで、より詳細な施策のモデルを

その名の通り、ビジネスモデルを俯瞰的に可視化するのがビジネスモデルキャンバスです。9項目から自社のビジネスモデルを設定します。しかしもちろん自分のプロジェクトに置き換えてもかまいません。「質の良い人材を確保するために」または「今よりコストを2割カットするために」などの目標を立てたうえで、キャンバスを埋めてみましょう。自ずとやるべきことが明確になります。

 

4. バックオフィスは会社そのものだから事業環境マップを

自社のビジネスの現在と、今後を予測するツールが「事業環境マップ」です。「市場」「産業」「トレンド」「マクロ経済」の変化を予測することで、今後、会社がどのような変化を強いられるのかが分かりやすくなります。変化に備えておくこと「会社そのもの」といってもよいバックオフィスにとって必要なマインドです。

 

5. 施策のマネタイズには「逆損益計算書(リバース財務ツリー)」

施策を打つ際は必ずコストがかかります。逆に節約できる可能性もあるでしょう。最終的な利益を予測するために「逆損益計算書(リバース財務ツリー)」の作成がおすすめです。一般的には「単価×個数」とコストを加えて、最終的な利益を計算する「損益計算書」をつくるでしょう。しかし、いざサービスがスタートすると予想に反して損をする可能性もある。その点「逆損益計算書(リバース財務ツリー)」は最終的な数値を決めたうえで逆算的に、ロジカルな数字を設定できます。

 

 

会社全体の変化に挑戦する先に「成功」がある

テクノロジーの進化によって、次々に新たなプロダクトやサービスが生まれているからこそ、バックオフィスは変化を恐れてはいけません。なぜならバックオフィスの人間が変われば、会社全体が変わるからです。自社のビジネスモデルを踏まえて、積極的に変化に挑戦することで、会社全体の生産性に大きく貢献できます。経営者に最も近い部署だからこそ、積極的な変化が求められます。

今回は「攻めるバックオフィス」をつくるために5つのフレームワークをご紹介しました。これらのツールはBizMake上で誰でも簡単につくれます。無料のプランもございますので、現在人事や総務、経理などをなさっている皆さまは、ぜひご活用ください。

 


 

 

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